言葉筋トレ。
最近、三島由紀夫を久々に読んだ。
この人の表現は本当に気持ちがいいなと思った。
日常で何気なく使っている形容詞や形容動詞を別の言葉で表現することがとても上手で、読んでいてゾクゾクする。
そういえば綿矢りささんも1つの言葉を別の言葉で言い表す特訓をしている、と何かのインタビュー記事で読んだことがある。
何かを表現する上で、それはとてもいい特訓になりそうだ。
難しそうだけど楽しそうだ。
まるで言葉の筋トレみたいだ。
なので勝手に自分に課題を出してみた。
「好き」という形容動詞を別の言葉にしてみようと思う。
好き。
説明するのが難しい感情だ。
どれくらいの時期の「好き」なのかによって、表現が変わってくる気もする。
「好きかも」
「気になる」
くらいの時期だと
心が落ち着かない
ざわざわする
胸の奥が低温火傷のようにヒリヒリする
手を伸ばしても触りたい部分に触れない感じ
・・・こんな感じだろうか。
最近は「好き」という感情に鈍感になっているので、難しい。とても難しいぞ。
じゃあ、自分はどんな風に人を好きになるか思い返してみよう・・・。
私は一目惚れはないタイプだ。
じっくりゆっくりコトコト煮込んだ感じに好きになっていくタイプだ。
なかなか自分の「好き」に気づかないタイプだ。
そうか。
わかった。
私は「信頼の積み重ね」が好きに繋がっている。
そんな気がする。
この人と一緒にいたら毎日が楽しい。間違いない。
この人が私にくれる言葉は、いつも私の心にじんわりと染み込んでいく。間違いない。
この人がオススメしてくれるお店は、ハズレだったことがない。間違いない。
この人の言葉のセンスがいちいちツボだ。間違いない。
この人は困った時に必ず助け舟を出してくれる。間違いない。
自分の中で色んな小さな信頼が積み重なって行って「あ。私、この人、好きだ。」ってなる。
あれ?
言葉筋トレのはずが、自己分析になってしまった。
それはそれでまあいいか。
逆に、好きになってもらいたい場合は、その人の信頼を得ることが大切なんだろうな。
ふぅ。
久々に誰かを好きになりたいし、誰かの好きな人になりたい。