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「先んずれば人を制す」— 早く動けば有利になる(29)
ことわざの意味
「先んずれば人を制す(さきんずれば ひとを せいす)」とは、誰よりも先に行動すると、自分が有利になり、物事をうまく進められる、という意味のことわざです。何かをするときに、のんびりしているとチャンスを逃してしまいますが、早く動くことで成功しやすくなる、という教えです。
わかりやすい例え話
① 鬼ごっこで勝つために早く動いたタクマくん
タクマくんは友だちと鬼ごっこをしていました。鬼に捕まらないように逃げていたけれど、いつも最後にはつかまってしまいます。
ある日、タクマくんは「鬼がこっちに来る前に、先に動いたらどうだろう?」と考えました。そこで、鬼が走り出す前に、先に安全な場所へ移動するようにしました。すると、ほかの子が捕まっている間も、タクマくんはうまく逃げ続けることができました!
「やった!早めに動くと、こんなに有利なんだ!」とタクマくんは嬉しくなりました。
② 学校の自由研究でのナナちゃん
夏休みの自由研究で、ナナちゃんは「星の観察」をしようと思いました。でも、「まだ時間があるから大丈夫」とのんびりしていました。ところが、夏休みの終わりごろに天気がずっと悪く、星を観察できなくなってしまいました。
一方で、友だちのケンタくんは夏休みの最初から観察を始めていたので、晴れの日の記録がたくさんありました。結果的に、ケンタくんはしっかりした研究を提出できたけれど、ナナちゃんはあわてて別の課題を探さなくてはいけなくなりました。
ナナちゃんは「もっと早く始めていればよかった…」と後悔しました。
ことわざの教え
このように、何かを成功させたいときは、のんびりしているよりも、早く行動した方がうまくいくことが多いです。鬼ごっこでも、勉強でも、仕事でも、誰よりも先に動いた人がチャンスをつかみます。
逆に、のんびりしていると、せっかくのチャンスを逃してしまうことがあります。「まだ大丈夫」と思って後回しにすると、あとで困ることもあります。
このことわざを覚えて、毎日の生活の中で「早く動いたほうがいいかな?」と考えて行動してみましょう。きっと、いろいろな場面で役に立つはずです!