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ファン歴15年超のオタクが選ぶ、ポルノグラフィティの(比較的)マイナーなオススメ曲リスト -ローなテンション編-
小学生の頃からポルノグラフィティのファンであるアラサーの自分が、あまり多くの人の耳に触れていないであろうポルノの好き曲だけをピックしたプレイリストを作ってみた。まぁそれだけだと曲数が多すぎることになるので、今回は比較的ローな気分に合いそうな曲を並べています。
縛りとしては「シングル表題曲」「ベスト盤収録曲」以外。
プレイリストはこちら↓↓↓ (なんかハチャメチャに文字化けする)
ただプレイリストを載せるだけも寂しいので、以下各曲の印象とかを一言ずつ。
Part time love affair
“声にできず消えていく「Why?」”
もうアダルティな雰囲気ムンムン。薄暗いムードたっぷりのサウンドで歌われる、ハマったら最後な地獄の関係性。昭仁さんの粘っこい歌声もたまりませんよ……もっと聴かせて……
蝙蝠
“僕らは今更 白い鳥じゃない 身を寄せ合う蝙蝠でいい”
メロディや歌唱は割と軽やかです。小気味いいとすら思うくらい。
曖昧さを否定も肯定もせず、けれど曖昧でいることのしんどさは確かにあって、誰かそれを許してくれる存在が傍にあればそれだけで大きな救いになる、みたいな感じの……言葉にしにくいな?
いやしかし、分かりやすい言葉しか使われていないのに恐ろしく研ぎ澄まされた詞ですよ。すごすぎる……
素敵すぎてしまった
“過ぎたことはもういいだろう 知りたくないことばかり深く知ってしまう”
歌声もギターの音色も優しすぎる……のに、そこで歌われるのは終わりへの諦観。いやーーー好きですよこういうの。穏やかな滅びへの憧れというか。
Free and Freedom
“あえてもう一度言う アウトロー気取りのアイツのハイヒールを盗め”
皮肉まみれのようで、ハッと実感できるような描写が挟まれているのがニクすぎるでしょ。そして脱力感と爽快感の同居したバンドサウンドと、サビで突き抜ける歌の雰囲気がまたいいんですよ。
Regret
“千回以上の懺悔をしても 心はその罪を許さないだろう”
この曲のサビメロがめちゃめちゃ好きなんですよ。なんだろう、スイング感というか、伸びとテンポの気持ち良さが同居しているというか。
絶対零度が-273.15℃なのはナイショです。
海月
“この世界に鳴り響いてる そのほとんどの音が邪魔で そんな時も聴いていたのは 君の声だけだったよ”
ポルノグラフィティのボーカルである岡野昭仁さんの声がもうハチャメチャに素敵なのは周知の事実ですが。どちらかというと力強く張り上げるようなスタイルの印象が強いと思います。
そんな声の持ち主が、喉の奥で低く唸るように歌ったらどうなるか。その回答がこれです。あまりにも耳が幸せ。
それがサビに向かって浮上していく気持ちよさもたまんねぇのよ。その繰り返しで情緒が持っていかれます。ライブだと映像や演出の音ハメでより最高になれるので、良かったら映像でもぜひ。
AGAIN
“遥かな昔 海に沈んだ架空の街の地図で旅をしているみたい”
冒頭の情景描写の時点でもう好き、大好き。そんなんされたら一瞬で気分が肌寒い明け方にワープしてしまう。そこから先ももう本当に一言一句が好きすぎる。
泣き叫びたいのにもう涙は枯れてしまったような。だからもう力の限り喉を震わせるしかないような。そういう力強さが大好きでね……そしてそれをどこか遠くにある景色としてではなく、等身大の実感として感情を掻き立てられるところがたまりません。
小説のように
“あの小説は青空で終わってた 間違った結末さ”
これはまぁシンプルに暗いです。けれど悲しみをドラマチックに振りまくような印象ではなく、じっと見つめ返して、見つめ返したことでまた悲しみが醸成されていくような、そういう…… 感情がじんわりと染み込んでくる感じが良いんですよ。
素晴らしき人生かな
“「誕生日忘れてる? それはねぇ 世の中のせいだ……」”
もう全部ダメで何もかも嫌になって、大した理由もなく自分をdisりまくって自己嫌悪スパイラルみたいな曲。
もう全部くだらねぇ。自分が生きていることすらも、大げさに自らの人生を否定するような思考そのものすらもくだらねぇ。こんなもの全部捨ててやろう。全部なんて言っておいて、どうせみみっちく捨てきれないのは分かっているけれど。
月飼い
“東から漕ぎ出した船は 優しい夜風を受けて”
ローなテンションかっていうとそこまででもない曲なんですけど、むしろ前向きなくらいだけど、入れたかったので入れました。いやこれはみんな好きでしょ!?
こんなフックだらけのメロディを好きにならないほうが無理です。爽快な気持ちよさがありつつ、あくまでもどこまでも内向的な印象。
ロスト
“忘れたくはない 消え去って欲しくない だから今ここで歌に代える”
夕暮れ時に橙から紺へ変わる、空のグラデーション。当然たどり着く終わりへ向かう、変化の過程。
そこで感じる後悔も寂寥も、何を思えばいいのかも分からないような空虚さも。あふれてぐちゃぐちゃになっているのに空っぽな。そういうどうしようもなさ、でもなにかせずにはいられないような、自分の内側でぐるぐる渦を巻き続けるなにか……
昭仁さんが、母親が亡くなった時の印象について、何年か経ってその感情を咀嚼して作った曲だとどこかで読んだ気がします。なるほどなぁ……
何度も
“どこで躓いたのか確かめられたとしても 同じ痛みをなぞるだけなら”
夜ふかししすぎた真夜中、この曲を小音量でそっと流す時間は幸せです。優しくて肌触りの良いこの音と情景の中、穏やかにたゆたっていたい。
ということで曲ごとのコメントでした。ほとんど謎ポエムになってしまった。ベスト盤収録曲を除いた結果、ヴィンテージもうたかたもラインも横浜リリーも入らなかったよ……
そして「あの曲は?」みたいな異論反論その他諸々、あればぜひ聞かせて欲しいです。
あとマイナー曲ばっかりはなぁ……聞き覚えのある曲もあったほうが……という人は2019年に行われた20周年記念ライブ「神vs神」のライブ音源が配信されているのでこれを聴いてください。セットリストが完璧すぎて、メジャーな曲込みのプレイリストをわざわざ自分が作る必要がないレベルです。(こっちも文字化けするやん)
DAY1とDAY2で大きく曲が違うのでどちらもおすすめですが、「40曲はちょっと多い……」という場合、どちらかといえばDAY2がおすすめです。
「20曲でもちょっと多い……」などどいう場合はDAY2のZombies are standing outだけでも聴いてください。これは曲の最高さに加え、この日のパフォーマンスがあまりにも素晴らしいので全人類に聴いてほしい。
以上。そのうちハイテンション編もやります。たぶん。