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焼きたてのパンも追加して🍞

カーテンの隙間からこぼれる陽射しに促されるように目が覚めた。
まだ寝ていたいけど、日焼けが心配だ。

一応女子だもの。少しはね。

のそのそと起き上がり、洗顔をしてスキンケア。
軽く日焼け止めを塗ってから、その隙間に指を差し込んだ。

まだ夜の気だるさを残したリビングが、一気に覚醒した。

おはよう。

自分よりも背の高い窓を開けると、少し湿った風に身体が包まれた。

ほんのり潮の香り。

どこまでも広がるブルーは、空なのか海なのか分からない。

冷たいレモン水を浴びるように飲むと、少し元気のなかった乾燥した喉が、喜んでいるのを感じる。

うん。生きてるね。

今日はどうやって過ごそう。


#どこでも住めるとしたら
#海辺の街




後記

…と言うような憧れの朝を書いたけれど、実は海辺の街には何回か住んだ経験がある。

その頃の私は、貪欲に自分探しをしていた。
昔患っていた心の病のせいで止まっていた時間を取り戻したかったのだ。
移りゆく興味の対象を追いかけては、住んでいる場所や人間関係に違和感を感じ、転居を繰り返した30代。

ある程度移動したところで、今は丘の上の街に移り住み、一旦は落ち着いている。


夢見た理想とは程遠いけれど、どの街に住んでいても素敵な朝は迎えられることを、私は知っている。

部屋に気持ちの良い風が入ってくること。

それが私の住みたい場所の第一条件。


もし叶うのなら、次に引っ越す時は素敵な家族を迎えたい。

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