勝手に読後レビュー【マスカレードゲーム】罪と罰と傷を考えさせられる物語
どうも、みことのは です。
今回は、私の大好きな作家さん3本の指!の1人、
東野圭吾さんの最新作です。マスカレードゲーム、もちろん読みました!
東野圭吾さんの作品は、何気にいくつかシリーズ化していて、このマスカレードシリーズもその1つ。昔は加賀恭一郎の新参者シリーズとか、今もなお続くガリレオシリーズなど。
その中で、マスカレードシリーズと呼べばよいのか、そもそも今後も続くのかと毎回思うのですが、気がつけば今回で4作目。
4作目からも読もうと思えば全然読めますが、せっかく前3作が文庫化していますので、できればそこから読んだほうが面白いと思います。
今回もいつも同様、なるべくネタバレしない様に心がけてはいますが、流れ等には触れたりしますので、以下の文章を読めば、ある程度の予備知識は付いてしまうと思います。どうかご容赦頂き、お読み頂ければ幸いです。
1,マスカレードシリーズの流れ
第1作からではなく、時系列で行くと以下の通りですね。
ホテル コルテシア東京を舞台に、新田刑事とホテル勤務の山岸さんのバディが繰り広げる、仮面を被った人たちの人間模様と謎。
新田刑事の成長を追いかけたいなら第1作から読んだほうが良いですね。ちなみに、マスカレード・ホテルとマスカレード・ナイトは映画での映像化もされていますので、そちらもオススメです。
映像化されると、それ以降読む小説の内容が、映像となって頭の中で具現化されますよね。それが嫌!っていう方もいらっしゃるとは思いますが、私は割と好きです。読みながら頭の中で木村拓哉さんと長澤まさみさんが演じていらっしゃいました(笑)
2、ちょっと客観的に見てしまった【読ませ方】
今作、ちょっと気になったのが【没入させる為の読ませ方】です。これを作者の上手さと言えばそれまでなのですが、正直ちょっと・・・嫌でした。
簡単に言えば、【ムカつくキャラクター】を登場させ、まずは読み手をイライラさせるます。
そこでしっかりストレスを読者に植え付けておいて、そのキャラクターがギャフン!とやり込められる瞬間見たさに、読み進めるスピードが増します。もうこの時点で作品に没入させられちゃいました。
ですが、【ギャフン!】はいつかいつかと待ち望んでいると、お約束の『あの人も本当は良い人なんです。』の回想トーク。
いやいや、人間100%の悪人はいない前提で話をすれば、誰だって良い面を持っていたりするんです。
ですが、私は昔から思っているのですが、【人様に迷惑をかけたり、イジメ行為をする不良学生】がどしゃぶりの雨の中で捨て猫を拾ったとしても、『実は優しい人なのかも!』とか『これまでの事も許せる!』とか『ギャップ萌え!』とか全く思わないんです、1ミリも。だって、迷惑かけられた人やイジメられた人からすれば、そんな話なんの救いにもなりませんから。
なので、ちょっとだけ嫌でした。
3、没入ポイント
そんな中でも、やはり東野圭吾さんの作品、しっかり物語が面白く没入させてくれます!全34章のなかで私の没入ポイントは以下のとおりです。
(今回はネタバレに考慮し、少し簡潔にまとめました。)
4、マスカレードゲーム 感想
私見で申し訳ありませんが、たくさん考えさせられた上で、泣きそうになりました。ここでは細かく言えませんが、『あれがこうなったら・・・あれ?次回の第5作目もあり得る?』と予想してみたり(笑)ザックリ言うとそんな読後感でした。
ただ、物語は非常に重いテーマです。罪に対しての罰のあり方。大切な人を理不尽に奪われる事に対してフィクションで描くも、深く心情に入り込み、
ノンフィクションの様に考えさせられる。
傷を背負い、憎み、許せるのか?無関心になればよいのか?優しくなれるのか?歪み疲れる感情からどう抜け出せばよいのか?
あくまで想像でしかありませんが、たくさん考えさせられました。それでも読後は少し救われました。
東野圭吾さんの作品は、個人的に非常に読みやすい作品が多いと思います。ご興味あれば、ぜひご一読ください。
では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。