勝手に読後レビュー【あなたが誰かを殺した】 人の裏側が表側
どうも、みことのは です。
大好きな東野圭吾さんの最新作が出ましたので、早速購入して読みました。
今回は【新参者】シリーズ、あの加賀恭一郎さんが主役の物語です。
先日までTBS系 日曜劇場【VIVANT】を観ていましたので、公安の野崎さんっぽくイメージ先行したらどうしよう(汗)・・・と思っていましたが、ちゃんと脳内は【加賀恭一郎さんの阿部寛さん】でしたw
今回の舞台は別荘地。
東京日本場人形町を出て、新幹線に乗って加賀さんが舞台に赴きます。東野圭吾さんの作品には珍しく、前段のページに別荘地の簡単な地図の絵まで。
この絵が何かの謎に関わってくるのか・・・?
それは読んでみてからのお楽しみです。
今作も一気読みに近い感じで読了してしまいました。
そんな個人的な感想を、ストーリーには触れながらもなるべくネタバレはせずにご紹介していこうと思いますので、ご興味あれば是非。
1、ストーリー没入型かグイグイ引き込み型か
東野圭吾さんの作品は、概ね【読みやすい】傾向にあると思っています。それも私の個人的な所感ですので、理由を問われると何とも言えませんが、【まずは設定を頭に入れ込まないといけない】とか【世界観や舞台を理解しないといけない】などの予習ハードルがありません。
会話も【このセリフ誰が言ってるの?】も少ないので、軽快に進みます。とは言え、ジョークを交えるタイプの物語も少ないので、本作も他の作品同様、私にとっては【ストーリー没入型】のお話でした。
2、ミステリー(謎)は、伏線回収型かどんでん返し反転型か
最初に言っておきますが、どっちが好きとか嫌いとか上とか下とか、そうは思っていません。どちらも好きです^^
そのうえで今作は、【どんでん返し反転型】だと思います。
難しいのが、もちろん伏線回収もあります。むしろ、読み進める物語で伏線回収がないものなんて無いと思います。ただ、最近は【伏線回収】を売りにしている作品も多いので、あえてどちらかと言うと・・・という感想の形にしました。
その【どんでん返し反転】も、大々的にアピールはしていませんし、帯にデカデカと下品にアピールもしていません。が、ちゃんと無理のない物語の中に、意味のあるどんでん返しが用意されていますので、ご安心を^^
3、物語としての感想
さて、ストーリーにも少し触れつつ感想を述べますが、本作は加賀恭一郎さんが知り合いを通して相談(依頼)を受け、別荘地で行われる【検証会】に参加することで話が広がっていきます。
検証?何の検証?
それは、【別荘地で起きた無差別殺人事件】の真相究明です。事件当日、別荘地にいて残された遺族たちが集まり、【何故?本当に無差別なのか?】を探っていきます。
ここからは実際に読んで頂きたいのですが、残された方々にも何かしらの思惑や隠し事はあり、決して大きく特異な事ではないにせよ、それらが明るみになり絡み合い【理由】を形成することになります。
個人的な感想として、ハッピーエンドでもなければ救いのあるお話でもありませんでした。新参者シリーズでよく泣く私も、今作では泣きませんでした。
ですが、バッドエンドでもなく、学びもありました。
【人の裏側の思惑も含めて表側】ですし、【他人を信頼しても信用しない】事。仕事の人間関係でも気をつけていることです。
ちゃんと物語として深さのある作品。
ご興味あれば皆さんも是非、ご一読ください。
では、また。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。