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これは蜂の巣ですか?いいえこれはキャシーの耳です。

古今東西、メンヘラはピアスが開いている
耳だとすれば軟骨を含め「何をそんなにつけるの…?部族…?」と聞きたくなる程の穴を開ける者もいれば口や舌にも開けているタイプのメンヘラもいる

自称退役メンヘラの私は両耳5つと、いわゆる口ピアスと言われるラブレットを開けており
そこにたまに腕のピアスが追加されては塞いでを繰り返している。


なんで塞いだのに開けるの?と健全なメンタルを持った読者諸君はおもったであろう。

前置きとしてメンヘラそれぞれ理由はあるだろうが
まず第一に私はニードルでザクザクと穴を開ける痛みがたまらなく好きなのだ
ピアッサーよりもニードルの方がじわじわと刺せる上にホールの完成が早いので私はそのニードルの中でも14Gの太さのものを使用している。
針の太さは数字が小さくなるほど太くなるものであり
参考までにワクチンの接種に用いられる注射針が25Gなのでそこから考えると随分太いものを使っていることになる。
そんな極太針をえいやっ!と刺せばストレスや嫌な事がプシューーと音を立てて抜けていくような気分になれる。
注射は痛くて怖いから嫌いだが、それはそれこれはこれなのだ。

第二に手軽に達成感を育むことが出来る、ピアスホールが完成するまでにはそれなりの日数を要する。開けて「はい完成!明日から好きなピアスをしていいよ!」とはならないのだ
従ってピアスホールが安定し完成するまで日々お世話をする必要がある。
モコモコに泡立てた洗顔料でそっと洗ってあげたり、消毒をしたり、炎症が起きていたら軟膏を塗ってみたり。
手間ひまをかけて完成したそれは最早ただの穴では無い。意図的に塞がない限りはずっとそこにぽっかりと開いているしあの日の痛みを象徴するように思えて何となく愛おしくなる。
ちゃんとピアスホールを完成させたのだという確かな達成感は自己の肯定感を高めてくれるのだ。

他方で、腕や首などの表面の皮膚をすくってピアスを通すサーフェイスピアッシングと言われる物は、耳や口とは違い寿命があり
体に異物と認識されたピアスは押し出され、排除と呼ばれる現象が起きてくる。

これはこれで中々おつだ、いずれ排除されてしまうその儚さを楽しみつつ身体に残った痕を楽しむことが出来る。

排除痕がキュートだと言うのもあるが
自分が自分の意思で自分に与えた痛みの確固たる証拠とでも言えようか、見る度に謎の達成感を得ることが出来るので個人的には好きだ。

自傷癖と言われてしまえばそれまでかもしれないが、私にとっては精神安定件お洒落件ペットのような一石三鳥の存在なのでこれからもピアッシングは辞められないであろう。

次はどこに開けようか、今日もワクワクが止まらない。

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