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ビーズ関節のぬいぐるみを作る

海外でよく見られるビーズとボタンを用いた関節の人型ぬいぐるみを、手乗りサイズで作ってみました。

ぬいぐるみというより布ドールと言った方が近いかもしれませんが、縫って綿を詰める工程を基本として作れます。
以下、私なりの型紙と作り方です。


型紙

A4で印刷すると約17cmの身長に仕上がります。
縫い代なしの型紙です。
顔は額ありとなしの2パターンあります。髪の作り方に応じて使い分けてください。

服の型紙はあくまでおまけです。使用する材料や糸の引き具合等でバランスが変わるため、完成品に確実にフィットするとは限りません。

型紙について

・独学の素人が手書きで作り、スキャンしたものです。

・全て手縫いで作る想定です。ミシン縫いは試していません。

・拡大、縮小、改造はご自由にどうぞ。

・クレジット表記や使用報告は不要です。

・何かありましたらTwitter(現X)にご連絡ください。

材料

・肌用生地(ソフトボア、ぬいれっくす等。この記事内ではダイソー販売の「ぬいぐるみ用ボアクロス」を使用)

・髪用生地(ソフトボア、ファー等。この記事内ではダイソー販売のファー製品をほどいたものを使用)

・手芸用わた(この記事内ではつぶわたを使用)

・球ビーズ
 10mm×2個
 8mm×2個
 6mm×4個(わたを硬く詰めれば無しでもいけるかもしれません)

・ボタン 10mm×4個(無しでも作れます)

・強めの手縫い糸

作り方

裁断する

3〜5mm程度の縫い代をつけて裁断します。
顔などを刺繍する場合は裁断の前に済ませておきます。
型紙の黒い合印は表側に印をつけておきます。

顔を作る

1.顔のダーツを縫う(顔と額を縫い合わせる)

顔のダーツを縫います。(刺繍の裏側汚くてすみません)
額ありの型紙を使う場合は、額の下部と顔の上部を縫い合わせます。
今回は髪をファー生地で作るため、前髪パーツを重ねて仮止めしてダーツ部分を一緒に縫いました。

2.後頭部のダーツを縫う

後頭部のダーツを縫います。

3.後頭部の左右を縫い合わせる

左右を合わせ、画像のように合印の間(返し口)を残して縫います。

4.顎の穴に切りこみを入れる

顎の丸い穴部分に画像のように十字の切りこみを入れます。
ここが後で首を接続する穴になります。

5.後頭部と顎を縫い合わせる

後頭部の下側と顎の下側を合わせて縫います。

6.顔と後頭部を縫い合わせる

顔と後頭部をぐるっと一周縫い合わせます。

7.表に返して綿を詰める

後頭部の返し口からひっくり返し、綿を詰めます。
返し口はコの字とじで閉じます。

8.耳を作ってつける

肌用生地2枚を貼り合わせて耳の形に切り抜き、バランスを見て布用ボンドで接着します。

体を作る

1.体後ろの左右を縫い合わせる

体後ろの左右を合わせ、返し口を残して縫います。

2.体前と体後ろを縫い合わせる

体前と体後ろをぐるっと一周縫い合わせます。

3.表に返して綿を詰める

カーブの縫い代に切りこみを入れ、体後ろの返し口からひっくり返し、綿を詰めます。
綿はかなり固めに詰めます。柔らかいと首が据わらなかったり、手足を繋ぐときに変形したりします。
返し口はコの字とじで閉じます。

腕を作る

1.上腕を作る

二つ折にして返し口を残して縫い、表に返します。

8mmのビーズを下側の端に挿入します。
外側から返し口に向かって待ち針を刺し、針にビーズを通してずらすように中に入れ、ビーズが端の位置に来るように調整します。
型紙にビーズの穴位置を書き込んでいますが、あくまで目安です。一番端に入ればいいです。
待ち針はビーズの穴を見失わないように、前腕と繋ぐときまで刺したままにしておきます。

綿を詰めて返し口を閉じます。
針が刺さったままの作業になるので怪我をしないよう気をつけます。

2.前腕を作る

二つ折りにして画像の青線部分を縫います。


下部を広げて縫い目が中心にくるように畳みなおし、青線部分を縫います。
表に返して綿を詰め、返し口を閉じます。

3.上腕と前腕を繋ぐ

前腕の上部に糸を通します。玉留めが中に入るように縫い目の隙間から針を刺します。

画像のように上腕の中のビーズに糸を通して前腕と繋ぎ、2~3周して糸を引き締めて玉留めします。

このように上腕と前腕が可動する関節で繋がります。

4.手を作る

返し口を残して縫い、へこんだ部分の縫い代をできるだけ短く切って表に返します。


上腕と同じ手順で6mmビーズを挿入し、綿を詰め、返し口を閉じます。

5.前腕と手を繋ぐ

3と同じ手順で前腕と手を繋ぎます。
これで腕ができました。

脚を作る

1.太ももを作る

上腕と同じ手順で太ももを作ります。
ビーズは10mmのものを入れます。

2.膝下を作る

二つ折りにして画像の青線部分を縫います。

縫い目が中心にくるように畳みなおして上下を縫います。

表に返して綿を詰め、返し口を閉じます。

3.太ももと膝下を繋ぐ

腕と同じ手順で太ももと膝下を繋ぎます。

4.足を作る

画像の青線部分を縫います。

先端を広げて画像のように縫い目が中心にくるようにたたみなおし、青線部分を縫います。

表に返して丸い部分に6mmビーズを挿入し、綿を詰め、返し口を閉じます。
ビーズの穴位置が今までと違って縫い目部分ではなく側面になります。

5.足と膝下を繋ぐ

今までと同じ手順で足と膝下を繋ぎます。
かかと側に膝下の縦の縫い目がくるように繋ぎます。
これで脚ができました。

全体を組み立てる

1.首を繋ぐ

顎の穴に首を差し込み、コの字とじで一周縫います。

2.上腕を体につける

画像のようにボタン・上腕・体・上腕・ボタンという形に糸を通して強く引き締めます。
親指が前を向くようにすると自然です。
ボタンは補強なので、省いても完成させる事はできます。

3.太ももを体につける

2と同じ手順で太ももを体につけます。

以上で完成です。