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ダニエルレビン(CV梶川翔平)という男 3

ブラックサバイバルのキャラクター、ダニエルレビンの話をします。
今回はボイスの話したい!!!!!

タイトル通りダニエルは梶川翔平さんが担当されています。
梶川さんは吹き替えからアニメゲームまで幅広く出演されています。ダニエルでお名前を知ってから人生で一番好きな声と言っても過言ではないくらい好きになりましたし、表現力も演技力も本当に素晴らしい声優さんだと思うのでこれからどんどん活躍していってほしいです。

ブラサバでは公開されているファンキットの他に、ゲーム内機能でも所有キャラクターのボイスを再生する事ができます。(スキル専用ボイスやモノローグなど特殊ボイスを除く)
キャラクターはゲーム内通貨で購入できるのでぜひ全人類ダニエルを購入してください。私はもうダニエル関連の商品を全て購入してしまったのでダニエルを購入するという体験ができなくなりました。助けてください。

また、デフォルトのボイスからスキンに合わせた台詞内容に変更できる追加ボイスという商品があり、こちらもゲーム内で再生できます。
なんか途中からガチャで期間限定販売になったのですが、ダニエルの追加ボイス2種はそうなる前に発売されたので350ジェムでいつでも購入できます。

デフォルトボイス

「蝶を壁に固定するには、鋭いピンが必要だ」
代表ボイスです。一覧のページやホーム画面などからキャラクターをタッチし、キャラクターの詳細ページに移動した時に再生される台詞です。
(対戦で出会う前なら)ユーザーが初めて聞くダニエルの声です。
ロングヘアの細身な美形という外見にしては低めの声なので、驚いている人を時々見かけます。個人的に余り違和感はなかったのですが、追加ボイスを聞いてからデフォルトに戻すと「こんなに低かったっけ!?」ってなるくらい低いです。この低さがいつも他人を警戒していてよく顔を顰めているという様子を表しているようで大好きです。

この台詞をデフォルトスキンの血のついたハサミを持った姿と合わせると、ハサミを構える理由を訊ねられた際の回答のようにも聞こえます。この言葉を聞いた者は自分が蝶である事を自覚するのが先か壁に固定されるのが先かって感じですね。
以前の記事でも触れましたが、ダニエル関連ではこの台詞が唯一「蝶」という言葉が登場します。
(アバター会話とかで出てたらすみません)
固定された蝶というモチーフがあまりにも似合うので蝶の描かれたスキンのひとつやふたつ存在する気がしてしまいます。再生される機会が多いながらもたった一言でキャラクターのイデアに蝶を添えてしまった名台詞と言えます。

対戦中のボイス

キャラクター選択:お似合いのスタイルにしてあげよう
対戦開始:作業中は邪魔しないように
敵と遭遇:首が見えているぞ
     首をちょっと上げるんだ
     言う事を聞かないお客さんだ
(他、攻撃等の掛け声・うめき声)

「お似合いのスタイルにしてあげよう」「作業中は邪魔しないように」は開幕で上から目線の極みな言い方をしてきます。最高。

遭遇の3種はそれぞれ言い方を変えて3種類ずつ存在します。
平常時、不機嫌、怒りのような演じ分けをされているように聞こえます。この表現力がテキストではいくら説明しても足りないので是非公式のものを聞いていただきたいです…。

ブラサバの対戦中は最後の1人になるまでの殺し合いをしている設定ですが、台詞を聞くとダニエルは完全に作品を作りに行ってますし作りながらハサミで首を狙ってます。
日誌の記載では普通に髪を切ってあげる場合もあるようですが、言う事を聞かなければ寝込みを襲ったり死体になった後に手を出したりして自分の思い通りのスタイルにしようとします。アグライアパスでは戦って殺して作品にするまでの一連の行動も描かれました。
実験の参加者は全員お客さんだし全員作品の素材です。

スキル発動

孤独発動:私が返す番だな
芸術的素材発動(自分):そのまま返してあげよう
芸術的素材発動(相手):苦痛を返してやる
スケープゴート発動:傷んだ部分は切らないとな

下3つは遭遇ボイスと同じく言い方を変えたものが3種類ずつ存在します。
ダニエルはスキルが特殊なのでちょっとややこしいです。夜になると発動する特殊バフの「孤独」、ダニエルを攻撃して体力を一定以下にした相手に発動するデバフ「芸術的素材」、攻撃スキル「スケープゴート」の3種それぞれに専用ボイスがあります。更に芸術的素材は発動時にダニエル側と相手側で台詞が変わります。今度スキルの記事書こう…。

「孤独」はスキルアイコンが目を紫色に光らせたダニエルのイラストになっています。

上が「孤独」状態を示すアイコン、下が「孤独」と「芸術的素材」を包括した「孤独なアーティスト」というパッシブスキルを示すアイコンです。1画面にキャラクターとしてのダニエル+この2人でダニエルが合計3人いてお得。

「私が返す番だな…」という低い声と同時に上のアイコンが出現するのを見ると、ホラー文脈を意識して作られたキャラだなと感じます。髪を振り乱して追いかけてくるハサミ男とかみんな大好きですからね。

スキル発動ボイスはゆっくりした言い方で落ち着いた印象、焦りや怒りを感じる早口、感情の昂りを表すようなやや上ずった声などの演じ分けがされています。
スキル内容は同じでも発動する時の状況は様々です。追い詰められている、圧倒的に優位に立っている、同等の相手と競い合っている。これはダニエルに限った事ではありませんが、ひとつの台詞に対して複数の演じ方が存在するのは、ゲーム上の対戦が作中のどこかでキャラクターたちが経験した様々な物語の追体験である事、あるいは対戦によって新たな物語が生まれる事を表してくれているように思います。ブラサバの好きな所です。

ところで芸術的素材の相手側の発動ボイスはダニエルを使用しているだけでは聞く事ができません。ダニエルを使っている人と遭遇して攻撃スキルを受けて敗北する覚悟で立ち向かって初めて聞けるレアボイスなのですが、私はファンサもらいにいく感覚で絡みに行ってたびたび死んでます。

勝利と敗北

勝利:この傑作を、永遠に守る事ができる
敗北:気に入らない…まだ手入れするところがあるのに!

勝利ボイスは「この傑作を、」が喜びを隠しきれないようなちょっと震えた言い方で一瞬溜めが入るのが本当に感極まってて最高なんですよね是非実際に聞いてください!!!!!
「永遠に守る事ができる」は微笑んでいるのが浮かぶような言い方で、ダニエルが心から安堵しているのが伝わります。
ダニエルが幼い頃からずっと求めていたのは作品を壊されない事でした。殺し合いの実験で最後の1人になれば、もう誰にも作品を壊されません。その安堵や達成感や喜びが滲み出た最高のボイスです。
ただ、アグライアパスの中でダニエルは作品が生き返る事に不快感を示す場面があります。この勝利台詞はダニエルが自分たち実験体が不死身である事を正確に理解できていなかった頃、まだ実験に参加して日が浅い頃に発したものだと考えられます。
この実験ではメンタルが不安定になると記憶をリセットする事で対処しているようなのでリセットのたびに「作品を守る事ができる」とぬか喜びするダニエルを思うと余りのいじらしさに笑顔になりますね!

敗北ボイスは歯ぎしりが聞こえてくるような悔しさをにじませたものになっています。
ゲームの仕様上、死亡ボイス→数秒の対戦終了の演出→敗北ボイスという流れになるので死亡ボイスとセットで聞く事になります。ダニエルの死亡ボイスは「ぐぁぁ…」という感じの魔王系様死亡ボイスなので、敗北するとめちゃくちゃ悪役感が出ます。好き。
最初からだけど完全に敵側のキャラクターの造形をしている。
そして死ぬ瞬間まで作品の話をしてるのが最高です。次の対戦ではたくさん作品作ろうね…!

美容師ボイス

上記プレビューで一部だけ聞けます。
スキル発動ボイスや攻撃などの短い声はデフォルトと共通です。

「私の目は、貴方の趣味より正確だ」
美容師ボイスを使用中にダニエルをタッチするとこの台詞が再生されます。
デフォルトボイスと比べてやや高く感じます。

対戦中のボイス

キャラクター選択:優しさは求めないように
対戦開始:構想は終わった。始めよう
敵と遭遇:動くと切られるぞ
     髪が傷んでいるな
     耳に気をつけろ

戦闘中のボイスはほぼ美容師の接客ボイスになりました。
ダニエルが美容室で働いていた頃に髪を切らせた客のインタビューがゲーム内に掲載されているんですが、「注文を無視して1人で考え込んで急にハサミを取り出した」という行動をしていた事が描写されていました。「構想は終わった。始めよう」はその様子を表しているように感じます。

引き続き3種類ずつの遭遇ボイスですが、このボイスは実質プレイヤーに一番効くみたいな所がありまして、なんか、距離感が美容師なんですよね。
とにかくもう全部が髪を触りながら言ってる内容で、戦闘してる自覚をしてほしい。
特に「動くと切られるぞ」の中になんか優しい言い方のやつがある。殺し合いの戦いをするゲーム中に再生されてはいけないやつです。優しさは求めないようにって最初に自分で言ったくせに……優しさがある……!!!
でもこれ「頭を動かすな」とは言わないんですよね。それよりも自分の威圧感やハサミの鋭さを利用した方が相手が従うのを知ってるんです。自分のことを正しく理解している。何なら自分の顔が良い事も知ってるし利用してるぞこいつ。美容師時代に勘違いして惚れちゃってストーカー化したヤンデレ客とか数人単位で存在しそうですよね。私はそれになってダニエルがいる美容室に通い詰めて、かといってダニエルに無礼を働く発想はないので作品として冷凍倉庫入りもできず、ただの大勢いる客の1人以上の存在にはなれず、いつの間にか姿を消したダニエルの事を毎日考えてぼんやり待つだけの廃人になるのが夢です。

勝利と敗北

勝利:私の構想と計算は間違っていない。貴方も満足するだろう?
敗北:私は間違ってなどいない…間違っていたのは貴方の目だ

勝利ボイスが「正しい」ではなく「間違っていない」って言葉を選びつつ最後が疑問形なのがダニエルというキャラをよく表していると思います。
恐らくダニエルはその性格や言動から他人に否定的な対応をされる経験が多かったんだと思います。否定され拒絶され、それでも頑なに自分の感性を信じるダニエルは自分が間違っていない事を主張しなければならなかった。だから「私は正しい」よりも「私は間違っていない」が出る。マッドアーティストやウェディングのスキン台詞のように「ただ〇〇しただけだ」と自分の行動理念を主張する。
ダニエルは他人の体を自分の作品扱いとか殺人とか現実に間違った事をしているので、正しさを主張すればするほど彼が社会的には悪である事が強調されます。好き。

ファントムボイス

デフォルトや美容師よりも更に高く、芝居がかったボイスになりました。ファントムというモチーフに合った最高の演技だと思います。声優さん本当にありがとうございます…!

「早く歌うんだ。私が満足するまで。」
タッチした時のボイスです。まさかこの台詞を梶川さんの声で聴ける日が来るとは思わなかった…。
美容師ボイスの発売から約1年8ヶ月間に渡ってダニエルにはボイス商品の追加がなかったので、正直もうボイスは収録していないのだろうと諦めてました。

対戦中のボイス

キャラクター選択:そうだ。完璧を貫くためには犠牲も必要だ
対戦開始:私の仮面を剥がした罰を、今からひとつずつお返ししてもらわないとな
敵と遭遇:なんだ?その声は
     芸術を軽視するのか?
     違う。その声ではない

最高しか言えねえ……完成度が高すぎる……。
最初に書きましたがデフォルトとも美容師とも違って、やや芝居がかっていて抑揚が強いんですね。息を吐く音を意図して残しているように感じる箇所もあり、凄まじい色気です。
遭遇ボイスは相変わらず3種類ずつ演じ分けています。私は特に「芸術を軽視するのか?」の驚いた様子のものがお気に入りです。ファントムが芸術をこの世の至高だと信じて生きている事が伝わってきます。そりゃダニエル本体も芸術のために殺人するわけですね。

ダニエルに素材認定されたらとりあえず抵抗しなければお似合いのスタイルにされるだけ、抵抗すれば首にハサミをサクっと入れられて作品にされてしまう訳ですが、ファントムに素材認定されたらファントムが満足するような歌声を披露しなければ何らかの危害を加えられそうなのでまた違った緊張感があります。更に仮面を剥がしたら…罰って何が起きるんだ……罰……ください。

勝利と敗北

勝利:そう、まさにこれが私が求めていた声!
敗北:ファントムは、簡単に引き下がらない

ここでファントムの勝利モーションをご覧ください。

このドヤ顔で「まさにこれが私が求めていた声!」ってドヤヤヤヤヤヤって言うんですよ…………天才すぎる…………顔が良い………………
しかしブラサバは殺し合いの実験な訳で、勝利で「求めていた声」が手に入るとなるとファントムの理想とする声って断末魔の可能性が浮上しますね。アポカリプティックサウンドとか美しいと思っちゃうタイプ。いやファントムもダニエルなので入念な構想と計算の上に組み立てた芸術を愛する人でありあくまで殺人はその過程や手段として存在するものだとは思うんですが、それでも理想を追い求める中で人の命が尽きる瞬間に美を感じてしまうドラマがこの男はよく似合います。

敗北の「簡単に引き下がらない」は意外とさっぱりした後味です。元ネタであるオペラ座の怪人においても一度はラウルにクリスティーヌを奪われながら復讐のために第2幕が始まるのでそのあたりをオマージュした感じでしょうか。対戦ゲームとして敗北してもヨッシャ次!!って気分になれる最高のボイスですし、作中の設定としても「殺し合いが終わっても蘇生されてまた次が始まる」なのでそれを表していて最高だと思います。
あと一人称「ファントム」かわいくない!?一人称じゃなくて世間に恐れられるファントムという存在を指しているのは理解してますがかわいくてびっくりした。かわいいな……ファントム……

おまけ

これはファントムボイス聞いた直後の私の""はしゃぎ""です。

ファントムwithアンドロイドくん

さらに余談ですが、ファントムは思いっきりファントムという存在でしたが、同じハロウィンガチャに入ってた他のキャラのボイスは「パーティの余興の仕事」みたいな内容でした。

そしてそのガチャで一緒だった3人のミニシナリオが後に実装されましたが、仕事でやってる子はちゃんと人間のままで謎空間に迷い込んでガチ怪異の2人に絡まれるという内容で大変面白かったです。