縁ってあると思う

好きだった彼と別れ半年がすぎた。
少し前にその彼に彼女が出来たことを知った。
その相手が後輩だったのが大ダメージだった。

私はまだ彼がどこかで好きで、諦められていない部分があることを表面にはださず、絶対に周りに認めたくないが、心のどこかで自分の中では認めている。

別れ話すらLINEでしかしなかった彼が会って話をしたいと言ってきたのはつい1週間と少し前のこと。
会うのはどうなのかと思ったが、初めて向き合うと言ってくれた彼の話を最後の覚悟で聞こうと会うことにした。

まず謝られた。
後輩を好きになったこと。それが後輩なのは偶然なこと。後輩と付き合ったことが自分からではなく他の人から私の耳に入ったこと、彼はごめんと言った。

もう何も感じなかった。
全て遅いと思った。

別れたからなのか、もう何も期待してないからか、私たちは素直な気持ちで向き合えていろんな話をすることができた。

まだまだ私は進めないけど、上辺で彼の幸せを願った良い女を演じてさよならをしようと思った。
その最中、彼が言った。
こうなって向き合えて話せたのが1ヶ月前だったら違う未来があったかもしれない。あったと思う、と。
震えるくらい悔しかった。向き合えてたらと思った。でもそれは結果論で。今更無理で。

彼は私ととなると、約束も守れないし、私を蔑ろにする。私ならなんでも許すと思っているから。その甘えを持たせるのは彼の良さが死ぬし、私の気持ちも死ぬ。きっと離れるべきだったんだと思う。
これがわかっていてもなお、私は馬鹿みたいにまだ彼が好きだ。だからとことん好きでいる。好きでいるけど、これはこっそりと片思いでいつか忘れる。いつか忘れるその日まで、好きでいる。
勝手な私の失くした恋の話。