家族〜「妻、小学生になる」感想〜

「妻、小学生になる」を見ていると家族の形について色々考えてしまう。考えがあまりまとまらないが、感じたこと、考えたことを書こうと思う。多分既出で平凡なものだと思う。3話までのネタバレがあるので注意。

このドラマを見ていると、仲がよく、互いに良いところしか見えない家族と言うのは、一見完璧で理想的だが、ふとそれが壊れた場合に復元できない危うさがある。それ故に貴恵が事故死した時に、圭介と麻衣はゾンビとなってしまったのだろう。

マリカが貴恵の記憶を思い出し、すぐに圭介や麻衣の元へと行ったのは、勿論圭介や麻衣が心配だからと言うのもあるだろうが、マリカ自身のためだったのだろう。自分の実の母親は、小学生の娘と対話をしようとしない。シングルマザーで多忙だからかと思っていたが、時間ができて同じ空間に居てご飯を食べようとしているのに、対面でご飯を食べないのは、子どもの多感な時期に、異常に感じてしまった。
私は少なくとも家族が一緒にいて同じタイミングでご飯が食べられるのであれば、たとえ弁当だったとしても、同じテーブルを囲ってご飯を食べていた。それが普通の家族だと思っていた。今はコロナ禍なので、また違うかもしれないが。

マリカの母親も、シングルマザーで精神的に辛いのかもしれない。周りに頼れる人間がおらず、子どもを都合の良い時だけ相手してしまうのが普通だと思っているのかもしれない。もしかするとマリカの母親自身も、母親にそうやって扱われてきたのかもしれない。そうだとすると、マリカの母親を母親としてケアする必要があるように思う。

圭介、麻衣と貴恵の家族は、貴恵が小学生に生まれ変わったことを除けば、完璧な家族のように見える。しかし彼らは互いに依存し過ぎている。普通の家族であればそれで良いのだろうが、本来繋がらないはずの2人と1人。この家族の形を認めてしまうと、マリカの母親はどうなる。

家族の形がどうなっていくか、今後のドラマの展開が気になる。

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