産まれる場所は選べない④【幼い私になにが出来ただろう】
私が小学2年生ぐらいだっただろうか、破天荒だった父は段々と元気がなくなっていた。当時は近所の酒屋さんが配達にきてくれていたのだけど、その配達のお兄さんが「最近、足を運ぶことが減りましたね」と母に言ったそうだ。近所でも呑んだくれで有名だったんだろう。
そりゃそうだ。父の飲酒量は半端じゃなかった。例えば、ビールの1ケースあるでしょ?あれが2日もたないぐらいで、さらにビール瓶も頼んでいたのだから。そうそうたまにワンカップも呑んでいた。近所の酒屋さんからするとお得意様だっただろう。