サステナビリティに興味を持った方がまず読むべき本たち📚
最近よく耳にする「サステナブル」「サステナビリティ」「SDGs」「ESG」という言葉たち。
よく聞くわりに意外と意味や意義を知らない方は多いのではないでしょうか?
本日は、サステナビリティに興味を持った方々にまず読んでほしい
初心者向けの書籍を4冊紹介したいと思います!
読む順番として、
・今世界で何が起きているのかという事象から知りたい人
→ 1.夫馬賢治『データでわかる 2030年 地球のすがた』
・SDGsを通してサステナビリティの概要を知りたい人
→2.田瀬和夫『SDGs思考 2030年のその先へ 17の目標を超えて目指す世界』
・ESG投資とは何か、お金の流れがどう変わってきたかが知りたい人
→3.夫馬賢治『ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった』
・SDGsやサステナビリティを実際にどう企業経営に落とし込んでいったらいいのかを知りたい人
→4.モニターデロイト『SDGsが問いかける経営の未来』
という形で興味のある順番に読むことをお勧めします!
それでは内容を見てみましょう!
1. 夫馬賢治『データでわかる 2030年 地球のすがた』
本書では、下記に引用する紹介文の通り、現代の地球と人間社会が抱えている課題を網羅的に示してくれる書です。
著者の夫馬氏はサステナビリティに関するニュースを発信するSustainable Japanの編集長であり、企業コンサルティングを通じてサステナビリティに関する世界最新の情報を仕入れています。
その夫馬氏がビジネスパーソン向けに「サステナビリティとはなんなのか?」「どのような発想の転換が必要なのか?」を書いてくれています。
相次ぐ豪雨・台風による被害。
一気に世界中に拡大する感染症。
魚や水など、急速に身近になってきた食糧問題。
「うさんくさい」「きれいごと」だと思われてきた「地球全体の問題」について、一般の人々も切実なテーマとして関心を寄せるようになりつつある。
企業も「規制があるから仕方なく対応」「環境問題に配慮しすぎると成長が止まる」といった旧来型の発想からの転換を求められている。
本書は、いま世界でなにが問題視されているのか、
このままの状態が続くと近い将来世界がどうなるのかを、
一般層に向けてわかりやすく説明する。
取り上げるのは気候変動にともなう天災、食糧危機。
フードロスや、乱獲による水産資源の減少、そして「水リスク」。
コロナ問題で一気に他人ごとではなくなった感染症問題。
さらに途上国の工場をめぐる人権問題など、我々をとりまく課題について、
ひととおり理解ができるようにする。
一般ビジネスパーソンに向けて、先行する欧米企業がどのような動きをし、
投資家がどう見ているのかといった内容を紹介する。
2. 田瀬和夫『SDGs思考 2030年のその先へ 17の目標を超えて目指す世界』
サステナビリティについて知る上で欠かせない概念が「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」です。
国連に端を発するこの2030年までの国際目標がどのように出来たのか、何が革新的なのか、ビジネスにはどう活かせるのかと言った基礎的なことを記されているのが本書です。
著者の田瀬氏は、国連高等難民弁務官を務めた故・緒方貞子氏の秘書をされていたこともあり、国連における人権からのサステナビリティ気運(詳細には「人間の安全保障」における議論)について当時を知るプロフェッショナルです。また、個人的には国連関連の情報をいつも流してくださる国連フォーラムでの印象が強い方でもあります。
本書は、経営にSDGsを組み込もうと考えている、すべてのビジネスパーソンに役立つ考え方やヒントを盛り込んだ戦略書です。気候変動やパンデミックなど、地球の課題に対する認識が改めて問われている今、本書ではおもに3つの側面から、ビジネスにSDGsを実装するためのヒントを提示します。
1.SDGsに通底する世界観の理解「アジェンダ2030」に込められたメッセージを、4つのキーワードから読み解きます。17の目標を見ているだけではなかなか気づかない、人類共通の理想を大きくつかみ、広い視野でSDGsの目指す世界を眺められるように導きます。
2.ビジネス実装に役立つ思考法
企業が利益を上げることと、地球の課題を解決していくことは矛盾しない。そうした前提に立ちながら、企業がSDGsに取り組む理由を様々な角度から解説します。そして、SDGsを経営戦略に取り込むさいに躓きがちなポイントを押さえ、アイデアの源泉となるような3つの重要な思考法を解説します。
3.主要テーマの潮流をつかむ
「人権」「ESG」「気候変動」「ダイバーシティ」「インクルージョン」など、SDGsを推進していく上で欠かすことのできない重要なテーマについて、世界の潮流と企業事例を交えながら解説します。特に、著者のライフワークの一つでもある「ビジネスと人権」の関係については、より多くの事例、より多くの図解を交えて、どなたでも理解できるよう徹底的に解説します。
本書を読めば、SDGsが目指す世界がどのようなものか、またその世界へ向かってどのような企業活動を起こしていくべきなのか、「2030年のその先」へ向かうための、たくさんの気づきやヒントを得られるはずです。
3. 夫馬賢治『ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった』
再び登場の夫馬氏の書籍です。
「サステナビリティ」というと国際協力など一部の分野にしか関係しないように思われがちですが、ビジネスの世界においてもその波は確実に押し寄せています。この分野において、残念ながら日本は5年ほど(いやそれ以上ですかね...)遅れていると言わざるを得ません。
特に金融業界では「ESG投資」という手法が2010年代には確立され、企業への投融資の新たなスタンダードになりつつあります。
いくら革新的なビジョンやテクノロジーがあろうとも資金がなければ素rを実現することは難しいでしょう。
現在の世界のお金の流れがどのように変わりつつあるのか、ぜひ本書を読んでみてください。
実は世界の投資総額の3割がESG、その額3000兆円! もはや「E<環境>S<社会>G<企業統治>」を知らずに仕事はできない! ワシントンポスト、CNN、エコノミストほか世界注目の第一人者による、不況期こそ重要なESG入門決定版。
世界の勝ち組企業がやっていて日本企業がやっていない唯一のことは何か? 新型コロナ不況をサバイブするESG思考とは?
2019年9月に開催された国連行動サミットでは、グレタ・トゥンベリの演説が注目を浴びた。欧米での積極的な反応にくらべ、日本国内では批判的な論調が強かった。しかし日本人に見えていない現実がある。世界の投資マネーはESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))に向かって怒濤の勢いで流れているのだ。その額はおよそ3000兆円!
製造業やIT系グローバル企業もぞくぞくとCO2削減目標を行動方針に掲げていることからわかるように、もはやESGとサステナビリティは世界の勝ち組企業の常識。これに対し、日本の取り組みは遅れが際立っている。
日本人が今ひとつ理解できていないESGの教科書として、ビジネスパーソン必携!
4.モニターデロイト『SDGsが問いかける経営の未来』
4冊目は、大手会計系コンサルティングファームのデロイトが出版している書籍です。
本書は特にビジネスパーソンにお送りしたい一冊です。
「サステナビリティは何かわかったけど、実際のビジネスや経営にどう活かせばいいの?」という疑問を解消する本になっています。
サステナビリティ・ビジネスは、既存のビジネスのあり方を大きく揺さぶるものです。
特に本書で述べられる「パーパス」という議論は、企業の存在価値自体を問い直させるものだと思います。
本書はSDGsの解説本ではない。国際社会の共有ビジョンたるSDGsを楯にコンプライアンスを提唱する本でもない。類似のキーワードであるESG投資と絡めて資本市場での企業評価を高めるための情報開示の在り方を指南する本でもない。
社会価値創出が経済価値創出と同等に企業活動において重要な時代が、SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)を旗頭にいよいよ幕開けしたいま、企業の経営目標の在り方、経営戦略・事業戦略の在り方、事業創造の在り方を根本から検証し、不確実性高まる2030年に向けて、経営者はどのように経営モデル自体のイノベーションを果たし、この大いなる変化を生き抜くべきか、問いかけることを企図した書である。
では、みなさんがこれらの書籍を通じて「サステナビリティ」に関する知識を得て、行動に移されることを楽しみにしております!