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旅をする理由、旅をしない理由

7月のSUSONOトークイベント「旅する」、石川直樹さんと佐々木俊尚さんの対談に行ってきた。

石川さんが旅をする理由は、「生きることに意識的になり、体の中がまるごと入れ替わるような気がするから」とのことだった。

東京で暮らしていると、自分の身を守るために意識的にならなくても日々を過ごすことができてしまうから、意識的にならなくては生きていけない場所へ行くのだという。

この話を聞いて、私があまり旅をしない理由がわかった気がした。

私は東京で暮らしていても、いろいろと気をつけないと体調を崩すので、体がとても丈夫な人に比べると、生きることに対して意識的だと思う。
だから、旅することの目的の一部は日常でもできているというか、しなくてはならない状況だ。

私があまり旅をしない理由の精神的な部分は、ここにあったのかもしれない。知ることができて、とてもすっきりした。

ただ、体の中がまるごと入れ替わるような体験はしたことがない。
今までの数少ない旅経験でもしたことがない。
この体験はしてみたい。
旅をしたい理由も、私の中にはあるようだ。

私は旅をしたくないのではない。
無理に、旅をしたくはないのだ。

行きたいときに、行きたいところに旅したい。
旅の楽しみ方も、自分が楽しめる方法で。

きっと、旅をすることと旅をしないことに優劣はない。
今回のイベントを通して、そう思えたので心が軽くなった気がする。

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