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準備すること、しくみをつくること。
3月10日、瀧本幹也さんのトークイベントに行ってきた。印象に残ったお話を書いておこうと思う。自分が忘れないためにも。
準備することについて。
広告写真やCMの撮影は入念に準備をして、撮影される側の人を待たせないのが当たり前だと思っているとのこと。
どんな仕事でもできる限り準備をして、本番が問題なく進んでいくようにすることって大事だと思う。それを大切にしている人が評価されて、有名になっているという事実が私はうれしい。
しくみをつくることについて。
広告の撮影で長嶋茂雄さんを撮影するとき、7パターン撮らなくてはならなかったが、長嶋さんは個人の判断で途中で帰ってしまうことがあるらしいと聞いていて、どう対応したかというお話が印象的だった。
座り心地の違う椅子を7つ用意して、それぞれに番号をふり、「次は◯番へお願いします。」という案内をしながら撮影をしたそうだ。
この撮影方法を長嶋さんご自身も楽しんでくれたとのこと。
この「しくみをつくる」という対応はすばらしいと思った。一般的にありがちなのは、アシスタントに長嶋さんが帰らないように見張っておくように指示し、帰ってしまったらアシスタントを責めるというやり方だと思う。
誰も責めることも責められることもなく、よい結果につながるしくみをつくること、私ももっと意識していこう。
よい作品が作られていていくまでのストーリーや作り手の想いを知ることは学びが多いし、単純に興味がある。
そして、その作り手の生き方や考え方も好きだと思えたとき、私はうれしい。
それは、自分が向かっている方向が間違っていないという安心感なのかなと思う。偉大な人に近づくことはできなくて、ずっとずっと後ろのほうにいるけれど、この道を歩いていて大丈夫なんだと思えるから。