SUSONO 9月 伝える
9月のSUSONOイベント、山本由樹さんと松浦弥太郎さんの対談「伝える」に行ってきた。
松浦さんのお話を伺うのは4月のSUSONOイベント以来だったが、思考が整理されている方という印象がより強くなった。
思考が整理されているとは、たくさんの引き出しがあって、自分が伝えたいことがある引き出しを開けると、そこにはきれいに並んだ言葉が入っている。何かを問われたら、その答えがどの引き出しに入っているかを即答できる。その引き出しは日々更新されていて、整理もされている。このようなイメージ。
伊勢神宮は面白くて楽しいから人がたくさん集まるということも、ホモサピエンスはネアンデルタール人に比べて多くの音を発声することができたから生き残れたということも、イベントのための特別な話ではなく、松浦さんの引き出しにいつもあることのひとつなのだろうなぁと思った。
理解できないけど、わかろうとすることが愛情の最善。(松浦さん)
これは、多くの人が言っていることだけど、伝えるということで一番大切なのは、やはりこの部分だと思っている。
相手に興味を持ち、知りたいと思うから、伝えたいし、伝えてほしい。
相手(読者)が何を伝えてほしいのかを考えている。自分の中はからっぽで、伝えたいことはない。(山本さん)
このお話は、意外だった。ただ、伝えてほしいことがわかったときに、そのためのネタはたくさん持っているとのことだった。中がからっぽというより、アウトプットへの欲求は常に満たされているか、持たない性格という意味合いかなぁと思った。
そして、出し惜しみしないで、求められることを全て伝えていたら、いつもからっぽでいられるのかもしれない。
からっぽでいられるのは、次にネタを求められたときに、すぐに見つけられる自信なのだと思う。かっこいい。
「伝える」ために大切なのは技術的なことではなくて、日々の心がけや相手への思いやりのような、人としてどうあるかということ。
それを再確認させてくれる対談だった。
私も伝えたいことをちゃんと伝えられるようになるために、自分の引き出しを整えていきたい。