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神輿の担ぎ方から学んだ話
こんにちは!
前田です。
みなさんは、地元のお祭りとかに参加された経験はありますでしょうか?
日本各地、それぞれの土地文化によっていろんな洋式のお祭りがありますよね。
お祭りを象徴するものの一つに、「神輿(みこし)」があると思います。
実際に神輿を担いだことがある人って、どれくらいいるんでしょうね?
私も小さい頃、田舎のお祭りに参加したときに、よく担いでいました。
中学生くらいになると、身長的にも大人用神輿に肩が届くようになり、大人に混じって担いでいました。
この大人神輿に初めてまざったときの体験が、けっこう学びが大きかったので、思い出しながら書いてみたいと思います。
まず神輿は、とても重たいものです。
いろんなサイズがありますが、1トンを超えるものも珍しくないそうです。
いわば、自動車並に重量があるものを、棒だけで、持ち上げているわけです。
1トンの神輿を50人で担いだら、1人あたり20kg。
小学生の子供を、片方の肩で、肩車し続けるようなイメージでしょうか。
これはかなりの重労働です。
しかも重心が高い位置になるので、不安定のため、しっかり四方から支え、息を合わせながら進行方向に進んでいくことも大事です。
支え切れないで神輿が倒れてくると、1トンもあるものの下敷きになるので、担ぎ手達は真剣そのものです。
しかも、私の地元は田舎のため、担ぎ手達には気合いの入った(怖い)大人ばかりで、そこに飛び込むのだけでも凄く勇気がいりました。
なんどか迷いながら、神輿に並んで歩き、やがて勇気を振り絞って空いたスペースに飛び込みました!!
初めての本物の神輿はとても重く、また大人達の熱気もすごいものがありました。
私も真剣になって、神輿を持とうとしていました。
すると、後ろのおっちゃんから、
「ボウズ!!神輿を担ごうとするな!ケガするぞ!」
とゲキを飛ばされ、腰を叩かれ、びっくりしました。
「神輿って、担ぐものじゃないの?」
と思っていたので、最初は言われたことの意味がわかりませんでした。
しかし、周りの大人達を観察していて、自分との違いに気づくことができました。
周りの大人達は、神輿を斜めから「支えて」いるので、腰や膝がまっすぐに伸びている。
骨で支えているため、疲労しにくい。
対して自分は、神輿を下から「持ち上げ」ようとしていたので、腰や膝が曲がっている。
筋肉で持ち上げているため、疲労しやすい。
こういった違いがありました。
さっそく、周りの大人達の担ぎ方をマネしたら、すごく楽に、また御輿を一体になったような手応えがありました。
そもそもですが、御輿の重量から考えて、自分一人だけ頑張っても持ち上がる様な代物ではありません。
全員の力のベクトルを揃え、理にかなった支え方をし、目的地まで神様の乗り物をしっかり運ぶ。
神輿は、そういった「共同作業」が大前提のものだということを、このとき体感をもって知ることもできました。
学歴社会の弊害からか、個人技が重要視されやすいように感じています。
もちろんそれ自体は大事なことですが、社会人になって思うのは、世の中の課題や問題に比べたら、個人の能力の差など僅かでしかないということです。
いろんな個性や特徴、強みをもった人同士を、無駄なく効果的に力を合わせ、目的の方向に進んでいく。
まるで重い神輿を担いでいるのときのように、多くの人の力を合わせていける能力もまた、とても大事なことだと思うのです。
一人ではどうしようもないものを、一人でなんとかしようとして、潰れてしまうか?
はたまた、しっかり力を合わせて、より大きなものを動かしていくのか?
後者が求められる状況やシーンは、きっとたくさんあると思います。
いまでも、独りよがりになっているときなどは、あのお祭りのときに、
「ボウズ!!神輿を担ごうとするな!ケガするぞ!」
とおっちゃんから言われたときのことを思い出し、自分を戒めています。
目的からしっかり機能させて、明日も自分がすべきことを達成していきます。