【観た/2022年11本目】映画「少年の君」観ました。
【感想】
無垢で純真で傷つきやすいからこそ愛おしい。
社会に対する明確なメッセージとともに溢れ出るエモーションに涙腺決壊です。。。。
まずストーリー。
まさしく「骨太」です。
テーマはかなりセンシティブ。
とても対岸の火事ではない、世界のどこでも、誰にでも起こりうる「あの事」。
それを抉って抉って抉って。
裂けた筋肉からむき出しの骨が迫ってくるような生々しさ。
痛みそのものがスクリーンから我が身に移り、よじれるような苦しみを感じるほどの描写。
どうしても伝える。
その思いがまっすぐに胸に刺さりました。
俳優陣も、もうこれ以上は望めない演技。
想像を遥かに超える純粋さで向き合う姿勢。
脚本の隙間を表情が、無音の言葉が、言葉にならない感情が埋めていく。
映画を観ていてまさに震える。
陳腐ですが魂の演技とはこういうことをいうのだと理解しました。
ほんのちょっとマイナスなのは
・ラストのシークエンス、ほんの数秒、いらない。もしくは違う結末があっても良い。
・エンドロールのインタビューもいらない。
すこしだけ、ほんとうにすこしだけ余韻に欠ける、、。
あと、「体験者」にはきつい描写が多すぎる。
観ないほうが良い人もいるのも確か。
それでもです。
「息もできない」に続く、あるいは超える、
アジア映画の新しい基準点、次の水平であることに間違いのない今作。
心からおすすめです。
【評価点・つけるとしたら】
☆4.5です。
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