#映画紹介
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[理系による「映画」考察] 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語(2013) ➡女の情念系映画、ここに極まる!!!
この映画は凄いです!!! "女"というものを描いた作品としては、"黒蘭の女"は優に超え、"風と共に去りぬ"級の世界的な名作として歴史に名を刻んでもよい!と思うのですが、悔しいかな、アニメ教養がある人以外ではいまいち理解されないでしょう…。かつ、男性には異常に評価されると思いますが、女性にはそれほど評価されない気がしています(この点で"風と共に去りぬ"は超えない)。 具体的に何が凄いかというと、男なしで女の情念を描き切った!、ところなのですが順序立てて説明します。 魔法少
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[理系による「映画」考察] オール・ザ・キングスメン(1949) ➡リスクを取って政治を批判するという行為を始めて映画化したことが評価されたのかな...
権力に固執することによる悲劇的な最後、を演出した映画になります。 ただ、ストーリーの演出に無理がある気が…。具体的は、"勝ち方さ"、というセリフと共にダークサイドに落ちる瞬間で、それが急すぎて、展開が早すぎない?、とツッコミを入れました。 権力に固執することによる悲劇的な最後、をエンタメ化しているので、ダークサイドに落ちるくだりは端折っても映画的には楽しめるのですが、なぜサニーサイドだった人間がダークサイドに落ちたかの背景説明をもう少しすると、映画としても深みがでて良かっ
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[理系による「映画」考察] 女相続人(1949) ➡最後で帳消しにしたとしても、女性にとってあんな屈辱的なストーリの映画をよく撮れたな...、と感心する映画
財産目的に結婚を言い寄ってきた男に対する復讐劇、なストーリーに見えますが、そんな単純なものではなく、実は"女性"という存在に対して、深く鋭くえぐっている映画です。 主人公の女性はそれなりに美人なので、分かりにくいのですが、 実際の設定は、 ・特段、異性から好まれる容姿ではない ・容姿をカバーできるほど頭が良いわけでも、社交的でもない ・華やかさもなく、とても地味で、強いて特徴があるといえば、刺繍ができるぐらい といったところです。 よってその時代の"女性像"からすると、な
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[理系による「映画」考察] ハムレット(1948) ➡映像化が非常に困難なシェイクスピアの戯曲を見事に映像に落とし込んだ映画
シェイクスピアの戯曲を映像化するのは至難の業です。理由は、あらゆる時代・国に適応できる人間の本質が描かれており、映像化するには演技・脚本・美術とも緻密なところまでモーレツに作り上げないと、そのメッセージを伝えることができず、また、エンタメとしても成功しないからです。 例えばシェイクスピアの"リア王"を映像化した黒澤明の"乱"を観れば分かりやすいのですが、役者の選定やその演技、また美術まで、ものすごいお金をかけて作りこんでます。 では、シェイクスピアは舞台ではよくやってるが
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[理系による「映画」考察] 紳士協定(1948) ➡人種差別という難しいテーマをエンタメとして成立させつつ、大衆にカウンターを入れた映画
差別する側への嫌悪だけでなく、それを気付いているが、無関心を装う・大勢側に沿う・表面的には差別を嫌うことを発言するも本質的にはそうではない、大衆に向けたカウンターがメッセージの映画です。 人が敢えて見たくない・聞きたくないテーマを、料金を取るエンタメ映画として成立させるには、かなり難しいモノであり、自身だったらどうするかな?、と自問自答ですが、何もよいアイディアが思い浮かびませんでした。 そもそも、日本人が人種差別的なことをする・される機会が少ないため(基本的には単一民族
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[理系による「映画」考察] 我等の生涯の最良の年(1946) ➡"戦争からの帰任"とはどういうことなのかが非常によくわかる映画
1946年の映画なので、終戦直後の映画です。やっと戦争が終わった!、な時期だったと思われるので、題名からもそれなりに明るい映画かな?、と思いましたが、実際には結構社会派の要素を入れており、でも最後はハッピーエンドで、その辺のバランスがとてもうまく、とても良い映画でした。 具体的には帰還兵3人の物語なのですが、 自宅に帰ること自体が、"戦場に行く気分"、とセリフにあるように、戦闘員として戦争、という状態に慣れてしまうと、日常の生活、はあまりにも違う状態で、なかなかそれに馴染め
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[理系による「映画」考察] わが谷は緑なりき(1941) ➡画がとても美しく、非常に良い映画ですが、ゴリゴリ理系の第二の苦手分野である"家族ヒューマンドラマ"。
ベストセラー小説の映画化とのことで、小説の映画化は大体失敗する中で、とても綺麗な画で構成されており、ドラマとしても色々な要素を組み合わせて、感情・イベント起伏にも富んでおり、一気に観れるとても良い映画でした。 恐らく、 "ニュー・シネマ・パラダイス"、の基礎はここであり、 "アルプスの少女ハイジ"、もここから来ているのでは? *** ここからはゴリゴリ理系的サイコパス文章になるので、不快になられた方はごめんなさい。 *** とても良い映画なのですが、個人的には、"家族ヒ
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[理系による「映画」考察] 君たちはどう生きるか(2023) ➡宮崎駿の私小説であり、大学入学試験の小論文の題材に最適な映画
実は、ジブリはあまり観ていないのですが("千と千尋の神隠し"以降、観ていない)、"君たちはどう生きるか"は評価が完全に二分されていることを聞き、そういう映画は自分好みの可能性が非常に高いので、観に行きました。 一言で言うと、宮崎駿の私小説、で(映画ですが)、大変自分好みでした。 また、事前に宣伝しなかった理由も分かりました。結局、個人の私小説で、マスに向けて作られたものではないので、宣伝できないのです。 もう少し言うと、宮崎駿自身がピュアに自身の作りたいものを作った、の
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[理系による「映画」考察] シン・仮面ライダー(2023) ➡"オタクの心象風景の再現"という、今までの映画にない新しいジャンルの誕生
Amazon Primeで公開になったので、観てみました。 面白い・面白くない、は、さんざん語られてきたと思うので、いつも通り、別の切り口で考察します。 そもそも、この映画をどう観れば良いかですが、通常のアクション映画として観ると失敗します。なぜなら、この映画は、"オタクの心象風景の再現"という、今までの映画にない新しいジャンルだからです。 具体的に説明する前に、まず自身の仮面ライダーに関する体験から。 自身が子供のころリアルタイムで見た仮面ライダーは、下記の"スーパ
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[理系による「映画」考察] 市民ケーン(1941) ➡描かれている独断的暴君なキャラの人、程度の差はあれ、実世界に意外と存在しますよ。
いい人なんだけど、言ってることは大体正しいんだけど、歳をとるたびに独断的暴君なキャラが強くなり、徐々に人が離れていき、最後は一人になってしまう男の一生を描いた作品、になりますが、演出がそれまでの映画にないやり方になっており(当時はとても斬新だったと思ます)、面白い映画ですよ。 子供のころから我が強く、親でも手を焼き、言うことを聞かすには暴力に訴えるしかないが、それでもまったく意味がなく、母親が手放すことを決断し、資本管理兼銀行員に育てられる。が、いくつかの大学で退学するほど