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2024年4月の記事一覧

[OldCityBoy的「映画」考察] 真夜中のカウボーイ(1969) ➡アンディー・ウォーホルがファクトリーでやりたかったことと、その時代背景が分かる映画

1967年の"俺たちに明日はない"から始まるニューシネマの傑作で、ジョン・ヴォイト、ダスティン・ホフマンとも、とってもよかったです。 物語は、ニューシネマらしく終始退廃的ですが、後半にアンディー・ウォーホルのファクトリーらしいものが出てくるので、「あれ!?」、と思って調べてみると、 この映画の2年前の1967年に"The Velvet Underground and Nico"がリリースされており、 さらに1年前の1968年にファクトリーでアンディー・ウォーホルへの狙撃事件

[OldCityBoy的「映画」考察] 2001年宇宙の旅(1968) ➡この映画だけはなぜか異次元の完成度を誇り、映画史の特異点

もはや語られつくされており、自分ごときが語れる映画でもないのですが、旧帝大にて通信工学修士を取っており・電磁工学の論文を出しているゴリゴリ理系から視点より。 この映画だけは、なぜか映画史の特異点なんですよね~。 この"特異点"という意味ですが、数学的に言うと微分できない箇所で、物理世界ではエネルギーが集まりやすい箇所で、宇宙ではブラックホールの原因と考えられてます。 要は"ここだけなんか変"と理解してもらえば良いのですが、 67年→俺たちに明日はない 68年→2001年

[OldCityBoy的「映画」考察] 明日に向かって撃て(1969) ➡ニューシネマにカテゴライズされているが、現代アクション映画の元祖でもあると思う

ニューシネマの名作にカテゴライズされていますが、それ自体は間違いではないのですが、自身の中ではスタントマンを用いた現代アクション映画の元祖に見えました。 ニューシネマにカテゴライズされている理由は、終始退廃的で最後までオチが無い"俺たちに明日はない"と同じようなストーリーだからだと思われます。 それはそうなのですが、実は映画としての新しい試みを行っています。具体的には、非常に危険なスタントを映像表現に加えているところです。 スタントを使っているのを自身が認識できたのは以

[OldCityBoy的「映画」考察] 卒業(1967) ➡男の理想妄想映画で、この脚本は卑怯だよ...

お金持ちで、勉強も運動もでき、将来を有望されている超優待生(大学卒)が、人妻に誘惑されて情事を重ね、そして、こともあろうかその娘に恋してしまい、彼女のいるバークレーまで追いかける、で最後は… な映画です。 このストーリーを文字化するだけで見るしかない映画で、この脚本は卑怯だよ…。だって、これって男の理想妄想で、男性なら誰もが夢見る"こんなこと起きないかな~"な状況で、見ざるを得ない… ただ、こういう脚本って、普通に演出すると非常に下品になってしまう可能性が大きいのですが、