天心選手vs武尊選手 技術解説
最強vs最強の決着がつき、なんとなく
ぽっかりと穴が空いた気分の紫キャベツです。
僕の中で勝って欲しかったの武尊選手でしたが
距離感、ポジショニング、武器の多さ
スピードにおいて天心選手が上回っていたと
言わざるおえないですね
スピードが速いというのは映像見たら
一目瞭然であり、格闘技未経験者でも
「天心はやっ!!」ってなると思います
ですがプロの目から見て勝敗を分けたのは
天心選手の
ポジショニングに応じた
攻撃と防御の徹底
だと思います
サウスポーvsオーソドックスの定石、戦術の
全てを置いてきた試合となっています
いや、まじで。
え?サウスポーvsオーソドックスの定石って…
相手の前足より外側に
自分の足を配置し続ける
じゃないの?
そう。天心選手は1ラウンド開始直後から
相手の前足より
内側
に自分の足を配置
するステップを踏んでいます
「はにゃ?!」
思いきり逆やん…
なぜ天心選手は外側ではなく内側に
配置する選択をしたかと言うと
武尊選手の攻撃のレパートリーが
右のパンチが主体で右のキックの
攻撃が少ないからだと考えます
天心選手が内側に回るということは
武尊選手は相対的に外側にいることが
出来ますから本来の定石でいけばキック系の
攻撃が強く当てやすい有利なポジションに
なります
ですが武尊選手の武器と言えばキックよりも
パンチですのでキックが強く当てることの
できる相手の外側を取ってもメリットを
受けられないということですね
もうひとつの天心選手が内側に回る理由は
武尊選手は肩口から真っ直ぐ伸びる
右ストレートを打たない点があげられます
武尊選手の右のパンチはどれも強力では
ありますがフックとストレートの中間のような
いわゆる回して打つパンチですので
サウスポーからすると比較的に読みやすい
軌道になっています
ただ武尊選手が内側を回る天心選手に
対して、右のミドルキック、右三日月?のような
キックを出したことで天心選手は
内回りではなく外回りに変更
1ラウンド開始30秒以内の出来事ですね
天心選手外回りからの左ミドルキック主体に
チェンジ
武尊選手正面から追いかけるような形
天心選手ジャブ当てつつ、様子見の左ストレートや膝蹴り、前蹴り、インローなど武器が多い
魔裟斗さんも解説で武尊選手はジャブ
出したほうがいいと言っていましたが
出せない理由は
足の踏み込みが直線のため
天心選手の顔まで遠い
からです
反対に天心選手は
だから天心選手のジャブは当たるけど
武尊選手のジャブは当たらない
そしてダウンシーン
天心選手の右ジャブを頭をずらして
外側に避けた武尊選手
そして頭を軸中心に戻しながら
左フックを打つ武尊選手に
ドンピシャの左フック
これまでの戦いで武尊選手は
打ち合ってるのにパンチを
もらわないのは頭を動かしながら
パンチを振るっているからですね
その癖を読んでの左フックだったと思います
そして2ラウンド以降、天心選手は
攻めすぎずパンチをもらわないポジショニングを
取り、ポイントアウトといった感じですね
天心選手の全体の動きをまとめると
前蹴り、キックの当たる
長、中距離においては
武尊選手の外側を回りキックを封じ
ストレート系のパンチが当たる
中、近距離においては
武尊選手の内側を回り
右ストレートに対してはカウンターで対応
左フックや膝蹴りが当たる
超近距離においては
武尊選手の膝蹴りに対して右フックを
出しながら外に回り、距離を作りなおす
フック系パンチに対して右ジャブを
出しながら内or外に回り、距離を作りなおす
サウスポーの教科書通りの戦術
そして武尊選手にこれを徹底できる凄さ
3ラウンドに関しては武尊選手が
強引に圧力を強めたことで天心選手が
さばききれなくなるかな?どうかな?
というところでタイムアップ
うまく時間稼ぎもしつつ
ダウンポイントを守りきった形
天心選手残り時間をタイマーで確認する
余裕もありましたね
武尊選手全力応援の紫キャベツでしたが
まさにサウスポーの戦術すべてが詰まった
試合でかなり勉強になりました
両選手ならびに大会出場選手、関係者の皆さん
感動をありがとうございました
明日から頑張ろう!!
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