30歳独身女、舌ピアスを開ける⑥

今回はピアスを開けてからの過ごし方について大変だったことを挙げていく。

①固形物が食べられない

なんとか驚愕のピアッシングに耐えて帰路についたのちに舌ピアスを開けた人だれもがぶち当たる壁が待ち構えていた。みなさん思い出していただきたい、私が受診したのは16時。少し寄り道して買い物をして帰ってきて18:30くらいである、そう、時は夕食だ。

私は今回の件で美容外科を決めるためにググりまくったがそれ以上に「舌ピアスを開けた後の生活について」をめちゃくちゃググった。なので知識はだいぶついていたと思う。舌ピアスを開けた直後はとにかく流動食がいいらしい。とにかく噛まずに飲み込めとのことだ。

たしかに痛み止めを飲めば軽減するし耐えられないこともないが、想像していたより口を開けるのが痛い。あくびをするのがとても辛い。舌に力が入ると引き攣ったみたいな痛みが走って唇がプルプル震えてしまう。

とりあえず試しにコンビニで買ったジャガイモのポタージュを食してみた。ポタージュは冷ませば飲み物のようにゴクゴク飲めたがトッピングのたった4粒程度のクルトンを食べるのがしんどい。なんて言っていいのかわからんが、舌がうまく使えない。舌の使い方を忘れてしまった感覚である。

クルトンに苦戦しながら看護学校の授業で習った咀嚼と嚥下に対する口腔内の動きを思い出す。ヒトは食物を口腔に入れて歯で噛んで柔らかくしながら舌で味わい、舌で口腔内の食塊を飲み込みやすくまとめて喉に持っていく動作を食事中無意識に行なっている。

この「食塊を飲み込みやすくまとめて喉に移送する」動作がまるまる口腔内で断絶されてしまう奇妙な事態が口腔内で起きていると考えてほしい。

固形物を噛んでも噛んでも舌の上でバラバラして飲み込めない。なんとか飲むが、舌がひきつれるような痛みが襲う。なんともしんどい。

また、熱い食べ物はピアスホール周辺にダメージを与えてくるからスープはよく冷まさないと飲めない。麻酔を刺したところも口内炎のようにヒリヒリしているのでなおさらであった。

初回の食事で、私はピアスを開けたことに対してとてつもない後悔を抱いた。しかし中学生時代から憧れていた諭吉1人分の穴ぼこをサッサと塞ぐのはもったいないので耐えることにした。

結果、開けてから3日は流動食で過ごした。携帯のメモに食べたものが記録してあったためご覧いただきたい。

1日目　じゃがいもポタージュ　スーパーカップ
2日目　スーパーカップ　ヨーグルト　
　　　　自作チーズリゾット
3日目　サーティワンアイス　
　　　　ウィダーインゼリー　どん兵衛きつね

まるで風邪を引いた人のラインナップである。2日目の自作リゾットはきつかった。米が舌の上でバラバラになってめちゃくちゃ食いづらかった。3日目のどん兵衛は空腹でやけくそになって食ったがめちゃくちゃ噛みちぎりながらゆっくり食べたので最後の方は伸びてブヨブヨだった。

4日目からなんとかうどんやパンなどを時間かけてゆっくり食べれたが米が食べれたのは1週間後であった。別の人の体験談だとたまに「なんも気にしないで2日目からマック食べてた」とか言う猛者もいたりするが、私は通常のスピードで普通の形態の飯が食えるまで10日かかった。さらに2週間経てばだいぶ楽になった。もし開けたい人や最近開けた人が読んでたら本当にこのくらいかかるからみんなは焦らないで、いずれ常食を摂れるから気にしないで。

食べるのがかなり遅くなるので食べる気力もなくなるので食事量もかなり減った。1週間で2kgほど痩せた。(その後リバウンドしたけどね)

②滑舌が悪くなる

舌が腫れるのと、埋没防止のためファーストピアスのボールはなるべく大きなもの(直径8mm)が選ばれるため、ほんとうにホニャホニャした話し方になった。

軟口蓋に舌を接近させるサ行とタ行、舌を巻く必要のあるラ行が言いづらくてすごく不便だった。

というか開けてから3日はあまり話したくない。痛みと舌のむくみと、話すことによって舌が複雑な動きをして口の中で何が起きているのかよくわからなくなるから舌を動かすのが億劫であった。まあ、筆談するほどじゃなかったけどね。
友人と電話して「クリーミィ、滑舌がゴミだよ」と言われて凹んだ記憶😭

とりあえず職場には「口内炎ができまくった」と嘘をついて難を逃れました。その頃の受け持ちが人工呼吸器付きの挿管患者ばかりで話せなくてヨカタ😭(重い)

これは開けてから2週間でピアスを2mm短くして(18mmから16mmに)ボールも小さめのものに変えたらだいぶよくなったし開けてから1ヶ月以上経った今では普通に改善しているので、一生治らないものでもない。
意外と人間の体ってタフだよね〜

以上が開けてから大変だったことですね。今となっては治っているから軽い気持ちで書けるけど、当時は「私、本当に馬鹿なことしたな...いつご飯食べれるんだろ
...いつ腫れが引くんだろう...」と開けてから2週間くらい悩んでおりました。やはり食べれない、うまく喋れないというのは辛いもんですわ。やってしまったから後に引けなくて意地で耐えたけれど。

次の記事で開けてからのケアや気をつけなきゃいけないことを書こうと思います。