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退職後の近況記録(現在1月と頭の整理)


退職後、ここまでの敗戦記録として、
コンサル2件、広告会社1件、病院1件、その他、書類選考多数。

新卒の大学生達や、僕みたいに看護師のような免許を持たず、本当の意味で転職活動で出来如何では生活が立ちいかなくなる人達から言わせると、
「はあ?その程度で甘いんだよ」
と、お叱りを受けそうです。確かに、そもそもの応募件数が10件程度なので「転職ヤル気あるの?」って話にもなります。

しかしながら、僕はある程度こだわりを持ってしまっているので、自分が「これ!」と思う範囲の中で希望したいなと。
(その割には、道中やや下振れ、上振れしましたが)


で、12月になり、今一度自分を見つめなおすために頭の整理に入りました。


①自分が気づいたこと
・医療現場がものすごくしんどそうだった。
・マネージャーもしんどそうだった。
・自分もなんとかしたかったが、なんとすればいいのかわからなかった。

②何がしんどかったのか?
・日常業務がしんどかった。(10年前と比べて)
・患者ケア以外の業務が多かった。(多くなっている気がした)
・記録、患者にまつわる書類作成
(入退院時、褥瘡・転倒関連、看護必要度関連、その他)
・治療にかかるもの
(医師のサポート(多大!!)、複雑化する疾患、治療行為の知識獲得、)
・患者対応にかかるもの
(以前より強くなった権利主張への対応、クレーム対応)
・他職種連携
(チーム医療が大切であり、もっと顔を突きあわせた関わりが必要なのはわかっていたが、いつも何故か看護師だけが時間を作れず、申し訳ないやらなんやらで、結局無理にやっていたのでいつも「なんだかなぁ・・」だった)
・「カネ」を考えた管理
(診療報酬改定に都度対応していく過程で、病棟もコントロールを求められる。「何故?」「これをやるのか?」が自分でもわからないので当然スタッフにも伝えられず、互いに消化できないまま撃沈)
・人間関係
(ここでいう関係は単純な日常のやり取りではなく、互いに足をひっぱり合い前に進まない関係性。どこの組織でも存在する)
・「これ、どーすんねん?」と思うような、未整理で先行きが見えない状況(これが一番嫌だった)(少なくとも、納得して挑めない業務や処理多数)

③何とかできなかったのか?
・気づいていても、日常業務にかまけて、考える時間と体力がなかった。
・マネージャーも同じく、担うタスクが多すぎた。
・少なくとも、その空間に従うべきルール、規範、考えが自分にはわかりづらかった。

④なんで難しい?
・医療費の抑制政策によって、経営が困難になってきている。
・かといって内部には経営に長けた人材はなかなかいない。
・本来は事務主導の部分だが、医師や看護師との専門性の壁は厚い。
・専門職は専門職の知識だけでやってきた。教育も含め。

☆ここまでまとめ
・現場が苦しんでいる。
・自分はそれをなんとかしたい。
・でも、能力が足らない。どうしたら?
・少なくとも、臨床のことはいささか知った。
・マネジメントについてはまだまだ未熟、お金のこともあまりわからない。
・業務が煩雑なら、その整理をするべきだ。
・業務カイゼンは「経営工学」やトヨタ式など、一般企業にはたくさんノウハウがあるらしい。
・ヒト・モノ・カネ・情報を総称するのも「経営」である。


なら、経営を勉強しにいこう。
そんで、医療経営コンサルを目指すことになったんやな。


ここからは、書籍の引用

・病院の収支に関連しているものは大きく四つ
・「人件費」、「変動費(材料費)」、「平均在院日数」、「病床稼働率」
・うち、人件費を削減する事は難しく、材料費を削減する事はそのまま医療の質低下に繋がる可能性があるため現実的ではない。
・とすると、在院日数と病床利用率の改善が現実的解決策
 しかしながら、医療には奇妙な迷信がまかり通る。心理的にこうした改革を妨げる。~中略~
 このような改革を断行するためには、
①診断・治療行為のプロセスの標準化と不断の改善
②医療スタッフや医療機器、病床などの経営資源の全体最適活用
③地域の診療所、医療機関との役割分担の徹底
④そうした改善活動のKPIによる「見える化」

 すなわち、医療スタッフの診断・治療プロセスの「本丸」に切り込んでいかなければならず、組織内に摩擦が発生する事も予想される。しかも、日本の場合は病院内に、経営数値は事務スタッフ、医療行為は医療スタッフという、目に見えない大きな壁があることが多い。経営数値を預かっている事務スタッフであっても、先生方の医療行為の本丸に口を出すなどという「おこがましいこと」はできないのである。この壁に遮られ、本質的な改善がなかなか進んでいないのが日本の医療経営の実態ではないだろうか。
 医療機関の経営改善の実現に当たっては、強力なリーダーシップの下に、医療スタッフと事務方が一体となって進めることが必要なのである。

        「BCG流病院経営戦略ーDPC時代の医療機関経営」 
                  エルゼビア・ジャパン株式会社


僕が思っていることとして、僕自身は医療経営コンサルタントになりたいわけではありません。そうするとコンサルタントというものが、どのような役割になるかということになりますが、これは広義も狭義もあり、一様に言えないのだろうと思います。


あくまで僕が考えているのは
「医療現場を働きやすくしたい」
これだけです。



BCGも言っているように、医療には縦の壁が存在すると思っています。
この壁を崩すのはなかなか容易ではありません。特に、臨床を現場とする職に至っては、事務職が立ち向かうのはことさら難しいと思っています。
事実、詳記を書いてもらうために、先生の顔色を伺いながら部屋の前で1時間、2時間待っている事務職員の姿も見てきました。

じゃあ、医療職がその事務的な役割を担えたらどうでしょうか?
いや、事務から役割を奪おうとかいうわけではなく、全ての職がまっとうにその専門性に着手できるような、そんな役割が医療にも必要だと思っています。
僕が思っているのは、そんな役割になることです。
経営を学ぶことは、あくまでその過程に過ぎないと考えています。

今の所、イメージしているのは、

「医療と経営のメカニズムを知っており、かつ、人間関係を構築できる者が、医療の本丸(本質)に食い込むことで変革をもたらす」


色々なこと勉強して、議論して、空想して、今に至りますが、
実の所、改革に一番必要なのは、経営や医療の知識でもなく、


「自らが出血する覚悟」


だと考えています。


まぁ、こういうことがやりたくて、会社に入れないのならと、
自分でもサービスとして起動させてみた。こんなサービス無くても現場がうまく回るなら、全然必要ないと思います。
そんなところです。
事実、まだ面接も控えています。
でも、少しでも現場を助けるために、また、自分の能力を高めるために、
一刻も早く、実業として関わりたい。


そんなところなんです。


メディカル・アグリゲーター

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K.Morioka
いつも読んでくださって感謝します。 医療業界のアグリゲーターになれるように頑張ります。