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セルフハンディキャッピングは心配出来ない
「昨日ゲームやりすぎてテスト勉強全然やってない」
とか、
カラオケで歌う前にマイク持つと
「ちょっと風邪気味で喉の調子が・・・」
と言う人。
これらの行為をセルフハンディキャッピングと言います。
その名の通り、自分で有利にする行為なんですが、このセルフハンディキャッピングには、獲得的と主張的があり、上の例は自分から言ってるパターンなので主張的のほうになります。
個人的な感覚なんですが、このセルフハンディキャッピングもだいぶ認知されてきてるようで、このnoteでも検索したら何件か引っかかります。
改めてどういうことなのか、ちょっと追及してみます。
セルフハンディキャッピングとは
まずこのセルフハンディキャップはどういう時に使われるかですが、
単純に言い訳したい時です。
何か困難なことがあり、それをこなす自信がない時に使用します。
もし自分が上手く出来なかった時、人の期待に応えられそうにない時の、保険をかける行為です。
先に失敗した時の原因を主張・獲得して、負担を軽くします。
主張的は先ほどのように、自分で言い訳を周知します。カラオケで声が裏返っても喉の調子が悪かったからですよと、本当の実力とは違いますよという訳です。
獲得的は自ら言い訳になる材料を得ることです。
行きたくない場所に向かう時にわざと混んでる道を選んだり、何かをやらなきゃいけない時に急に掃除を始めたり、これをやってたから出来なかったという後の言い訳の為のものです。
どちらもですが仮に上手くいった時、成功した時には、ハンデがあったけど出来ちゃったと、自分の架空の評価を上げることにも繋がる、一石二鳥の必殺技です。
が、
使いすぎると良くありません。
こいつ言い訳ばかりしているとか、面倒な人と思われて、信用さえ失ってしまいます。
セルフハンディキャッピングは紛れもなく自信の無さからきています。
自分では言い訳が立って満足していても、周囲には自信の無さをアピールしていることになっています。
いろんなセルフハンディキャッピング
このセルフハンディキャッピングですが、いろんな形やパターンがあって、いろんなところで聞いたり、自分でも使ってたりします。
仕事の前に
「昨日2時間しか寝てなくて・・・」
手料理食べてもらう前に
「味見してないから美味しいかわからないよ」
などといろいろありますが、仕事や料理など、物事に対するパターンと、人物や人格に対するパターンがありそうです。
聞いてもいない武勇伝や、代々まつわる家系の話なんかが人に関するパターンです。
年を重ねるごとに人に対することが多くなるような気がします。
幼い頃で言えば、運動会の徒競走で、
「一緒にゴールしよう」
とかなんとか言っといて、ゴール直前で抜かされるような、ある目的に対して自信がないために使われるセルフハンディキャッピングです。
少し大人になると、
「俺の親戚のおじいちゃん、昔社長やってたんだ」
「以前の仕事で〇億というお金を扱っていた」
など、自分の格を上げたいためのセルフハンディキャッピングです。
もう少し年をとると、
「普通の人が飲んだら気絶するような薬を毎日服用している」
「膝に爆弾抱えている」
みたいなことでしょうか。
こうやって見てみると、言えば言うほど逆効果で、やはりあまり使わないほうが良さそうです。
これらはもしかしたらセルフハンディキャッピングという部類ではないかもしれませんが、自分を有利にする為の行為というふうに考えた時の例です。
セルフハンディキャッピングを敢えて使う
あまり使わない方がいいセルフハンディキャッピングですが、負担を軽減する方法としては有効な気がします。
何か大きな困難があり、心臓がバクバクしてプレッシャーで押しつぶされそうな時。そんな時は敢えて利用してもいいと思います。
真面目で責任感の強い人は、このセルフハンディキャッピングを使いたがりません。
回りを不愉快にさせたり、自分が頑張ってない気がするからです。
何か大きな事を任された時、
「やってみます。頑張ります」
とすぐに背負わずに、無理なことを主張することも大事です。
無理なことを頼んでくる人は、把握力の無い人が多いです。その人がどれくらいこなせるかとか、そういうことを把握出来ずに、自分が困ってることを頼みやすいという理由で人に押し付けます。
「他にやることがあるのですぐには難しいですが・・・」
と、保険をかけるのも手です。
何か大変になりそうとか、何か無理なこと頼まれそうとか、それを受けてしまったら自分が手一杯になりそうな時は、セルフハンディキャッピングをお勧めします。
「前のトラブル引きずっちゃって・・・」
と主張するも良し。
「あ!先にあれやっとかないと・・・」
獲得するのも良しですが、
あくまで無理なことと自分の容量が合わない時です。
新しい職場や、学生なら転校生など、環境になかなか馴染めない時。見た目が厳つい人なら回りが気遣ってくれるのですが、そうでない場合は気苦労が多いと思います。
そんな時こそセルフハンディキャッピングを活用して、防御壁を作るのも良いでしょう。
セルフハンディキャッピングを聞いても心配出来ない
いろいろと考えていて、これもセルフハンディキャッピングになるのかなあと思ったんですが、
会議にわざと遅れてくる人
がいます。まあ会議じゃなくても待ち合わせや合コンなんかでもいいんですが、本当は時間通りに来れるのに、何かしら理由つけて用事作って遅れる人がいます。
「いや~前のとこで手こずって、話どこまで進んでる?」
みたいな感じです。
やはりこれも、会議に自信がなく、途中からなのでよく分かりませんみたいな言い訳にはなります。
合コンだと、後から来たから他の人がもう出来上がってたとか、掴み取り損ねたみたいな言い訳になります。
自分もそうですが、このセルフハンディキャッピング言う側の人は、聞く側のことをなかなか考えられません。
自分をかばうことで精一杯なので、これを言ったら嫌に思われるかなとか、言い訳がましいかなとか、考える余裕がないのだと思います。
残念ながらセルフハンディキャッピングを聞いたからといって、その人を心配したり気遣ったり出来ません。
聞かされる側にとっては、どうでもいいことだからです。
ですので、言ってる人が思う以上に、
心配出来ません。
という感じでセルフハンディキャッピングをちょっと追及してみました。
自分の気持ちを軽くする目的以外では、あまり使用しないほうがよさそうです。
もしこのセルフハンディキャッピングを一切言わない人がいたら、その人は素晴らしい人格者と言えます。
他人から見た自分の能力・状態を知ったうえで、言わないでもいいって思えるなんて、めちゃめちゃ大人ですね。
誤解されても上手くいかなくても受け入れてるということでしょうか。
自分を受け入れる・・・
難しいです。