20220103:711号室の回:大晦日の願い
わたしは環を持つ土塊の星の
ストュスアイ王国セトフォルドに建つ集合住宅の711号室。
記憶と意思を持つ。
今日はマリエラセス暦3896年12月29日白曜日大晦日。
本日26時=1月1日零時に、
マリエラセス神殿の真上の溶岩孔に北極星(地球からみたものとは異なる)が位置し、
年が明ける。
今のグロリアスは、
新年は一族揃うものとして、
また今回は第5代ワイズ・リヴィール継承の為、
家人に担がれて邸に連れ戻された。
下士官である刀畿も命じられ同行した。
後のグロリアスは、
霊魂である彼を見つけた領民から
温室咲きの薔薇の鉢植えを贈られて
満面の笑顔で戻った。
彼の加護精霊もこの上なく上機嫌だ。
住人が居るというのは、部屋にとって好い事だ。
願わくば我が住人達に佳き年を迎えさせたもう。
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