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229.20220728:ランの回:赤ちゃん猫

ラン

リエーブレとおちびと三人で
買い物の道すがら
赤ちゃん猫を拾っちゃった。

一匹だけポトリと道端に落っこちてて
土砂降りに濡れて
虫の息だったから、
駐在さんを呼んで、
獣医の場所を訊いて
診察待ちの間に
迷子の手続きと
拾得物・・・の手続きをした。

赤ちゃん猫は入院することになった。
費用は国が負担するらしい。
医師と駐在さん二人に
野良だった場合、
伴侶ペットにできるか訊かれた。
リエーブレはごめんなさいって即答。
おちびは息を吞んで
思いっきり当惑しまくってたから、
一晩考えさせてくださいって
ランが答えた。
おちびも嫌だったら
即答してた筈だからね。
ラン?
もちろん「できる」だよ。
あれだけ赤ちゃんだったら
兎小人をママと思わせるのも
簡単だろうからね。
ええと、
要するに、
お腹が減っても変な目で
おちび達を見ない猫に
育てられる筈って事。
家に帰って
料理しながらそう話したら、
「それはとーっても好い考えです!」って
リエーブレが感動してた。
リエーブレは独りで
留守番の時も多いけど、
ギレルミナと一緒に
長い旅に出る時もあるから、
生き物は飼わないって
決めてるんだって。
これもひとつの優しさだよね。

おちびはずっと考え込んでたけど、
お風呂から出た瞬間に
決心を聞かせてくれた。
「なってみせましょう
猫の母に!」って!
赤ちゃん猫、
安心なお家はあるから
頑張って快復しなね。

マリエラセス暦3903年8月10日せき曜日24時23分。


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