20220213☆:ランの回:生まれ故郷
安息室に飾った
白い小さい龍がいっぱい居るみたいな雲の形で
ランが大好きな
絵葉書をおちびが見て、
おちびの生まれた所にそっくりだって言い出して、
ちょっと焦った。
生まれたって兎としてか、
小人としてか、
どっちにしても、
一回死んでる訳じゃん?
重い話はランは大丈夫だけど、
おちびには辛いんじゃないかと思って。
でも、
おちびはあっけらっかんとして話してくれた。
「このヒト型になって目覚めて
最初に見た風景が
これそっくりだったです。
絶対に! 此処じゃないどこかに!
今! すぐ! 行かなきゃ! っておもったです」って。
「山の民の人が拾ってくれた時にもそう言ったら、
『おおまけしても8才くらいにしか見えないのに
言う事ナマイキねー』って言われたです。
兎だった時、
8才くらいで死んじゃったですかね」ってケラケラ笑って。
結局、山の民の人が、
まだ何もできなかったおちびに、
生きる方法とか
勉強の方法とか教えながら、
2年くらい育ててから、
ストュスアイ王国に渡る船に乗せてくれたんだって。
10歳で一人暮らし!
凄すぎない?
尊敬するわ。
マリエラセス暦3903年2月13日黄曜日23時11分。
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