20220324：トゥの回：容姿
加護をほーめらーれたー♪
嬉しくて懐かしい歌を思い出した。
山の民の人に伝わる
祭の音楽を聴いた時に聴こえた歌詞。
加護を褒められた♪
嬉しい嬉しい嬉しい♪
もう隠さなくて良いんだ♪
赤い瞳も♪
白い髪も♪
丸い額の角も♪
長い尖った耳も♪
何もかも何もかももう♪
もう本当に隠さなくて良いんだ♪と歌っていた。
最初にトゥの加護を知ったきっかけだった。
山の民の人は歌詞に大層びっくりして、
悲し気な微笑みを浮かべた。
巫になる人の容姿なのだそう。
トゥの知ってる山の民の人は皆、
赤い瞳、
黒～白の髪、
歳を重ねるとくるりと巻く角、
長い尖った耳だったけれど、
祭ができた頃は違ったのだろうと
親代わりの人は言ってた。
何時かは
どんな姿も特別じゃなくなる時が来るだろうとも言ってた。
加護ではなくて
容姿で仕事を決められるのは
無理があると思ったから
早く来ると良いねと
答えた事も思い出した。
マリエラセス暦3903年3月24日赤曜日23時41分。
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