230.20220729:トゥの回:奇跡待ち
朝からランと二人で
昨日の獣医へ
仔猫に会いに行った。
小さな小さな
25cmのトゥよりも小さな身体を
ガラス箱の中で、
延命の中級魔法陣が描かれた
クッションに横たえられて
何かの管を3本も生やしていて
泣きそうになった。
泣かないように
グッとお腹に力を入れたら、
ママ上とはぐれたなら
ママになってあげるから
頑張りなさいと
思わず叫んでいた。
小さな耳がピクリと動いたけれど
目は開けなかった。
医師が言うには、
明朝を無事迎えたら
何とかなると占師が言ったと。
魔法遣いなら
苦痛を最小限にしてやってくれと。
医学的には
はっきり言って
奇跡を待っている状態だからと。
ランに全速力で走ってもらって
魔法薬と魔法符を持って
711号室から獣医へ戻り
思いつく限りの魔法を掛けた。
邪魔ではないと
医師が言ってくれたから
今夜は獣医に泊まる。
あとは
君を待ってる人が居るのだと
仔猫にアピールし続けながら、
奇跡を祈るだけ。
頑張れ……!
マリエラセス暦3903年8月11日青曜日22時48分。
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