20220114:711号室の回:加護精霊・加護聖霊の声について
わたしは環を持つ土塊の星の
ストュスアイ王国セトフォルドに建つ集合住宅の711号室。
記憶と意思を持つ。
今日はマリエラセス暦3897年1月11日緑曜日、
今のグロリアスは、
模範的患者を継続している。
病院食は、
魚卵の米粥と、
緑黄色野菜は硬めの加熱調理に変更され、
乳製品も加わった。
後のグロリアスは、
今のグロリアスの古い日記を読みながら、
「ワイズ・リヴィールとなる者」の加護精霊二柱が放談している内容に
耳をそばだてている内に苦笑し始めた。
今日になって初めて
今のグロリアスの加護精霊の声も聞こえるようになったが、
加護精霊同士というよりは、
不出来な長兄を持った世話焼きの末弟同士の会話のようだと。
警察関係職や裁判関係職、宗教関係の高位の聖霊は、
加護していない者に対して、
顕形・隠形の術を自在に自身に施し、
声も相手によって聞かせるか否かをコントロールできるが、
多くの加護精霊・加護聖霊は、
異なる加護を受けている者には声を聞かせられない。
自身が加護した者と、
同じ加護を受けた者にしか声を聞かせる事はできない。
従って二足歩行種族は通常は、
自身の加護精霊・加護聖霊と
同じ種の加護精霊・加護聖霊の声は聞く事ができるものなのだ。
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