20220407:トゥの回:秘密
今日はランと一緒に
キャレンタの事務手伝いに呼ばれて行った。
ナセリアナは計算は得意だけれど
読み書きがからきしだから、
リエーブレも絵を描くのは得意だけれど
読み書きは同じくで、
今度紹介する鳥小人の
フェリシダーデは足っぷしは大したものだけれど
読み書きはやっぱり不得手だから、
トゥがもし、
小人の小さい字を読めるなら助けてほしいと。
みんな丁寧な字だから、
そんなに難易度は高くない筈なんだと。
この日記を書く時のように
手紙を端末に
読み上げて文字に変換してもらう仕事を引き受けた。
ヒューマンや獣人だけでなく、
小人の洋服もデザインするようになったら、
手紙がたくさん届くようになって、
会社に元々居る小人一人では追いつかなくなったのだそう。
ランはキャレンタの字を解読できるか、
最初に試験を受けたら、
見事百点満点だったので、
破格のアルバイト代を提示されて、
デザイン画の殴り書きを清書する仕事を頼まれて引き受けた。
すごかった……
トゥが絵だと思ってた物は字だった。
ランの祖父上がそっくりな字を書いたそうで
誂え向きだったよう。
キャレンタは運命の出会いだと大喜びしてた。
秘密を守れるという条件を
クリアできる人が先ず居ないのだそう。
どうしてランとトゥが秘密を守れると思ったのか訊いたら、
先ず最初に出会った時から
自慢して言い触らした様子が無かった事と、
これまでに幾つか
広まったら少し困る
秘密を話してきたけれど、
一つも流れ出てなかった事が
理由だと答えてくれた。
自慢する相手がいなくて良かったです。
ところで自慢って何?
友達ができた事を自慢するの?
え、有名人と友達になった事って自慢するような事なの?
トゥを育ててくれた山の民の人がそういう考え方でなくて良かったです。
マリエラセス暦3903年4月10日赤曜日23時51分。
#ファンタジー #一次創作 #プラトニック #バースセイバー
宜しければサポートの程、お願い申し上げます。 頂戴したサポートは、 闘病生活と創作活動に充てさせていただきます。 スペインはグラナダへの長期取材を夢見ております。