20211231:グロリアスの回:無限軌道考察
マリエラセス暦3896年12月26日緑曜日、
C'mon諭の皆が居る世界はグレゴリオ暦2021年12月31日金曜日大晦日。
「かけがえのない友であり、最も頼れる下士官である刀畿へ。
どうしたことか、何をしても出られなかった界狭間から、
加護精霊共々乱暴に放り出されて、
711号室に叩き戻された。
折角、君が記してくれたヒントだが、
試してみようにも今度は界狭間に入れない。
こんな事は初めてだ。
焦っても仕方なさそうだから、
手始めにウチの庭を覗きに行ってくるよ。
肉体が無い事を自覚したら、
界狭間以外なら、とても自由に動ける事に気付いたのでね。
扉も、海も、人目も、無きが如しだ。
隊員達がどうして私を認識できていたのか不思議な程だ。
もう不思議について考察する事は止した。
何もかもが不思議塗れだからな。
『時間と脳みその無駄遣いというやつ』だ。
君も同じ言い回しをするのだろうか?
私の親しんだ刀畿はよくこの言い回しで、
私の無限軌道考察を窘めたものだった。
ではまた。(たぶん。)
享年不明グロリアスより」
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