518.20230511:ランの回:小鳥の使者
オルエハスネム巫術のお客さんが来た。
正しくはお客さんの使者の鳥。
突然ベランダからやって来たから
準備が整ってなくて
泰市が興奮しちゃって
最初ちょっと危なかった。
スュクセを別件でお遣いに出してたから
リエーブレが居てくれて助かった。
泰市の気を上手に引いて遊んでくれてる間に
小鳥のひとに安息室に入ってもらってご用聞き。
丸一日掛かったから要約すると、
お客さんはヒューマンの私有地に生えてる木らしい。
居心地の悪い所に植え替えられて
土も合わないけど
ものすごく頑張って根付いたのに
来月花を咲かせなかったら切るって言われて
もう我慢できなくなったって。
暑い処は嫌いだし、
根付くだけで
力使い果たしちゃったし、
日が当たらないから、
花なんか咲かせられないって
伝えてお願い、切られたくないって。
ラントゥ泰市にお任せよ。
でももう遅くなっちゃったから
明朝出発ね。
鳥のひとの小さい体で
オルエハスネム巫術師を探しながらも
二回しか夜を越さなかったって言うから、
お客さんの処まで遠くなさそうだし
何と言っても来月まで猶予有るし。
脳みそが小さい生き物は使者に向かないんだよね。
直ぐ話が脱線しちゃうし、
そもそも多くの事を長く覚えていられないし。
今回動けないお客さんの頼みを聞いてくれて
且つ、自由に動ける生き物は
この鳥のひとと蛇しか居なかったらしい。
蛇のひとは普段縄張から出ないから
頑張ったけど迷子になって
四日後にしょんぼりして帰ってきたんだって。
蛇のひとが来てたら
泰市は自分からキャリーに飛び込んで
絶叫しまくりだっただろうから
ちょっとその点は幸運だったかな。
泰市は今回はお留守番したいって。
リエーブレも蛇は苦手だから
711号室で泰市を看ててくれるって。
助かるよ!
ちょっぱやで解決してくるからね。
マリエラセス暦3904年6月4日緑曜日23時29分
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