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75話 年収に目がくらんだけど、でもやっぱり・・・
年収2000万円以上の50代外資系会社員の青山さんから、
3回目のデートでストッキングをプレゼントされた私。
私を自分好みにしたい青山さんのことをなんだか窮屈に感じる。
さて、ホテルオークラでの食事。
青山さん曰く、ここのカレーは絶品なんだとか。
でも、私は別のもの食べたんだけど(笑)
サラダバーがついてて、サラダを取りに行くと、
「マキさんは、サラダ作れますか?」
「はぁ、作れるというか・・・、作りますよ。
野菜切って、お皿に入れるだけですけど」
「僕は、料理が全然できないんです。
サラダ好きなので、作ってくださいね」
え~と、料理作ってほしいんだ。
料理全然しないんだ。
料理できる女性がいいんだ。
でも、私、料理得意じゃないよ!
仕事が立て込んでるときは、料理しないし。
私と青山さんの理想の奥さん像、あってないと思う!
ますます、青山さんに窮屈を感じる。
そして、食事が終わり、
帰りたいなぁと思ったけれど、
青山さんのポルシェはよくわからない方向へ。
っていうか、私、東京の道が全然わからないからね~(笑)
気が付けば、海が見える場所に来ていた。
お台場が見える。
「僕は海が好きなんですよね。
ここ、学生のころ、よく来たんですよ」
「はぁ」
夜のお台場の景色はきれいだが、
こんな場所に二人って・・・
ちょっと離れたところに、
釣り人らしき人がいる!
良かった~!
二人並んで海を見ていたら、
青山さんが腰に手をまわして、
私を自分の方に引き寄せた。
そして、腕などをさわさわ触ってくる。
え~、どうしよ~。
と思っていたら・・・
私の正面に立ち、キスしようとしてきた!
とっさに、手で口を覆った私!
「ごめんなさい!
え~と、あの~、わたし・・・」
「え、ダメ?
僕は本気で、マキちゃんのこと好きなんだよ」
「ごめんなさい!」
ダメだ~!
青山さんとはチューできない!
お金があっても、
ポルシェ乗ってても、
私のこと気に入ってくれてても、
ダメだ~!!
そして、気まずいまま、車に戻ると
「僕は本気でマキちゃんのこと好きで、付き合いたいと思ってるんだよ。
それはわかってね」
それはありがたいけど、でも、ダメなの!
チューできない人とは、付き合えないよ!
ごめんなさい!
と思ったけど、口には出さずに、私、黙ってました。
そして、ほとんど会話を交わすことなく、
家の近くまで車で送ってもらい、青山さんとは別れました。
それでも、その後、何回か、青山さんから連絡がありましたが、
「当面仕事に集中したいので、お会いできないです」
と答え、連絡もしなくなり、ジ・エンド。
年収に目がくらんで、
青山さんと会ったけど、
年収が高くても、
好きになれない人は好きになれない。
私にとって大切なのは、年収ではない!
と改めてわかったのでした。
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