115話 勝手に結婚式会場が決まってた
新型コロナのおかげで、私は彼と一緒に住むことができるようになりました。
両家顔合わせも済ませ、一緒に住み始めて、次は結婚!なのですが、ここにきて、話はなかなか進まない。
最初、結婚する予定だった私の誕生日はとっくに過ぎ、次は春ころと言っていたのに、入籍の予定はどんどん先延ばし。
ただ、結婚式の場所は決まってしまいました。私が知らないうちに。
彼と一緒に出席した、彼の仕事関係の集まり。その集まりで私は、彼の知人から声を掛けられました。
「レストランウエディングの件、聞いてる?」
えっ、私と彼の結婚式のこと??知らない!聞いてない!
と、そこへ彼がやってきた。
「おい、まだ話してないのかよ~」
「いや、だって・・・。マキちゃん、あとで話すね~」
ちょうど帰りがけだったので、そのまま、挨拶をして店をでました。そして、彼、
「結婚式場ってかなり費用が掛かって、ご祝儀もらっても、かなり赤字なんだって。だから、さっき話してたあの人が働いてる料亭でレストランウェディングしたらって言われたんだよ。もう、あの人の中でかなり話進んでるみたい(笑)」
なるほど、そういうことか。ちなみに、声をかけてくれたあの人は、結婚を4度しています。数年前に4度目の結婚式をした時の経験からのアドバイスらしい。
その料亭、とても素敵な店だそうで、もう彼もそこで結婚パーティーをやるつもりになっています。
私はさ、もともと結婚式やらなくてもいいと思ってたくらいで、こだわりもほぼないから彼がいいなら、その料亭でのパーティーでもちろんいいのですが、念のため、ネットで料亭の写真を見たら、すごくいい雰囲気の料亭でした。
会場は素敵だし、他にいろいろ探す面倒のも面倒だしで、彼の知人の働く料亭で結婚式をすることを私も了承したのでした。
それにしても、結婚の話が進みだしたときも、彼のお客さんの一言がきっかけだったし、結婚式の話が進みだしたのも、彼の知人の話がきっかけ。
私たちの結婚は、彼の知人たちのおかげで進んでいる感じが。
彼はこういうことがないとなかなか動かないみたいだし、私も彼任せにしちゃってたし、きっかけをくれる人がいてよかったと思います。
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