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65話 そして決意はあっけなく崩れ去った
これまでの婚活を振り返り、
体から入らない!と意気込んで再開したネット婚活。
写真での見た目はタイプではないものの、プロフィールがちょっと気になった人がいました。
年収とかじゃなくて、自己紹介に書いてあった仕事の内容が気になったのです。
その彼、シュウジ君は、3つ年下。
自己紹介には「家を作るお手伝いをしています」とあった。
私も以前は建設関係の仕事をしていたんです。
それで、ちょっと親近感を感じたのです。
シュウジ君からの「いいね」と
メッセージでやり取りを始めたんですが、
そのやり取りもとてもやりやすい。
この人、いいなぁと思っていたところへ
「よかったら、会いませんか?」
のお誘い。
もちろんOKですよ!!と思ったら、
「でも、僕、身長が・・・」
「背は気にしてないですよ。
むしろ、私が普通より高いだけなので」
シュウジ君は、167センチ。
そのくらいの背って普通じゃない?
男性って、170センチと言いつつ、実はない人結構いるよね(笑)
というわけで、新宿のリストランテで会うことになりました。
シュウジ君は、食べ歩きが好きらしい。
「このお店、行ってみたかったんだよね。
食べログでは評判いいから楽しみにしてて」
とのこと。
私は、あまりお店に詳しくないので、お店を選んでくれる人はありがたい。
当日、行ってみると、私の方が先についた。
隠れ家的な雰囲気のオシャレなお店。
実は、予約してくれた名前(苗字)を忘れちゃって、店に入って焦った(笑)
さらに、知らない女性グループのところへ通されそうになった。
予約した苗字が一緒だったのかな~。
そんなこともあり、いつも以上にドキドキしてたところへシュウジ君登場!!
写真よりもちょっと男臭い感じ。
でも話してみると、ソフトな感じでとっても聞き上手!!
これまた、女友達みたいに話しやすい!!
気になっていた仕事の話を聞いてみると、
シュウジ君は建築デザインやコーディネーターをやっているそう。
住宅だけじゃなくて、店舗なども手掛けてる。
大学は、建築では有名な学校で、
大学院時代には海外留学もしてるんだって!!
もうね!
私、それ聞いただけで、シュウジ君がすごく素敵に見えてきた!!
私も学生時代、建設系の学科だったんです。
私の専門は建築デザイン以外の分野です。
それは、その専門分野が面白かったこともあるけど、
建築デザインのセンスが自分にはなかったことも理由の一つです。
だから、自分にはない建築デザインのセンスを持った人は憧れなのよ!!
しかも、それで独立して仕事して、留学経験まであるなんて!!
なんて素敵なのかしら!!
さらには、他の会話も楽しい!!
楽しいとお酒が進むよね~。
シュウジ君が進め上手なのもあって、ワインが進む進む。
そして、シュウジ君は聞き出し上手。
「これまで、どんな人と付き合ってきたの?」
と聞かれ、いつの間にか、これまでのしくじり婚活話を披露しまくってた。
あちゃーだよね。
「大丈夫だよ。マキさんならいい人見つかるって」
「えっ?」
あなたは、何のために私に会いに来たの?
会っては見たものの、ストライクゾーンから外れてましたか?
楽しそうに見えて、実は退屈だったとか??
「えっ?あ、オレ、マキさん口説きに来たんだった(笑)」
「別に、無理しなくてもいいけど・・・」
「ホントにマキさん口説きに来たから!」
こんなやり取りもありながらも、
その後も会話は盛り上がり、気が付けば客は私たちしかいなかった。
そして帰ることになり、店があるビルの階段を下りていたら・・・
「ねぇねぇ、キスしない?」
なんですと~!
私、シュウジ君のことは気に入りましたが、
今回はそういうのはすぐにしないことにしてるんですよ!!
「え~、しない」
と近づいてきたシュウジ君の顔をブロック!
よっしゃ!いいぞ!私!
と思ったものの・・・
「え~、しようよ~」
と壁ドンされ、あえなく陥落。
さらには、急激に酔いが回ってきた。
グラグラする電車で帰れるだろうか?
「オレの家、近いからおいでよ」
というわけで、タクシーでシュウジ君の家へ。
でさ、ベロベロによって行ったら、理性外れるわよね~。
こういうパターンで家行ったら・・・ねぇ・・・
ネット婚活の再開の際の決意はあっけなく崩れ去りました。
翌朝、すごい二日酔い。
昼まで寝てたかったけど、そうもいかず、吐き気をこらえて家まで帰りました。
酔ってお持ち帰りされて、さらに二日酔いなんて。
ダメすぎる、私。
「ありがとうね」とLINEは入っていたけど、シュウジ君こういう目的に違いない。
この人とは次はないだろうなぁ。
と、連絡をせず1週間たった頃、
「連絡くれないんだね。寂しいよ」との連絡が!!
あれ?もう連絡ないと思ったのに。
ということで、シュウジ君との付き合いが始まったのでした。
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