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15話 有頂天もつかぬま、二人の間のズレ
婚活サイトで知り合ったチョコさん。
チョコさんは、顔は私好みで、年収1500円以上という好条件。
そんな彼からの告白で付き合うことになった私たち。
初めは有頂天で、楽しくやっていました。
が、だんだんと、いや、結構すぐに二人の間にズレが出てきました。
2度目から会うときは、
私がチョコさんの家へ遊びに行っていました。
最初は、緊張しているので、
シャンしていた私も、慣れてくると、
ソファで横になってテレビを見ていました。
すると、
「ゴロゴロしない、ちゃんとして!」
と注意される。
私の家族は、みんな家ではゴロゴロしています。
私も、家では寝転んでテレビを見たり、本を読んだり。
でも、ほかの家の人は、
ソファでゴロゴロしたりしないのか。
と、チョコさんの家では、できるだけ背筋を伸ばして過ごすことに。
そのころ、私は、
自営の仕事が思うように伸びなくて、
悩んでいて、彼といる時に無意識にため息をついてしまってました。
すると、
「ため息つかない!
一緒にいる人が嫌な思いになるでしょ!」
それから、できるだけため息つかないようにしました。
あるとき、一緒にお風呂入ったとき、
「はぁ~」と口から出て、慌てて、
「これ!ため息じゃないから!」
って言ったくらいに気にしてました。
仕事の話をしてみれば、
「僕のお客さんたちも、みんな赤字ばっかり。
(チョコさんは税理士)
自営業なんてやめて、勤めなよ」
と私の仕事への思いを打ち砕く。
私は、彼の家にいっても、
料理も洗濯も掃除もしなかったので、
「料理とか洗濯とかしようと思わないの?
女性なら普通、彼氏のためにやろうと思うんじゃないの?」
「人の家で、勝手にいろいろ触るの悪いと思って・・・」
「言い訳しない!
それなら、『やろうか?』とか言えばいでしょ!
ホント、気が利かないよね!」
と怒られたり。
じゃあ、と料理をしよう台所に立てば、
「いいよ。やらなくて」と言われ、
洗濯して干したら、
「洗濯の順番があるんだから、勝手にやらないでよ。
それに干し方が悪い!」とダメ出し。
も~どうしたらいいんだよ~。
私、気が利かないんだから、どうしてほしいか言ってくれよ~。
チョコさんがいちいちうるさいことをいうので、
「チョコさん、お母さんみたい」
と、つい、言ってしまったこともある。
「子供みたい」って言い返されたけど。
チョコさんは、私に「甘えていいよ」というけれど、
私が思う「甘え」をすれば怒られる。
もう、何をどう甘えればいいのかもわからない。
それでも、超久しぶりの彼氏だし、
イケメンだし、高収入だし、
彼に好かれるように自分なりに頑張っていました。
それでも、チョコさんが思うようにはできない。
正直いって、私、疲れた。
でも、こんな優良物件、逃すわけにはいかない!
この人と別れたら、あとはない。
この人と結婚するんだ!
という思いで、
けっこうヒドイ仕打ちを受けても、
怒ることなく彼に合わせるべく我慢を重ねたのでした。
そのヒドイ仕打ちとは・・・
また、次回に。
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