果てまで青い丘をゆく
雲一つない五月晴れ。
目の前にはどこまでも青い丘が広がっている。
本当にこの世の景色なんだろうか。天国にいつの間にか来てしまったのではないかと疑うほどに、幻想的だ。
「すっごい!青だ!どこ見ても青!空も、海も!」
「まじすごいな…圧巻。」
それにしても、すこぶる良い天気。
雨男の俺からすれば、一か月分の運を使い果たしたに違いない。
丘は、通路がうまく取られていて美しい花だけ写真に収められた。
写真ビギナーの俺にもなかなかエモい写真が…とか言って、やっぱり目に映る景色には及ばないなと思う。
人は、この青になんと言葉を綴るのか。
天井のない果てまで続く、この青を。
「あ、クレープありますよ!クレープ!食べましょう!」
「いいじゃん。」
ネモフィラの青、空の青、海の青。
キャラメルバナナのクレープと共に。