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ビンテージウォッチを選ばない理由

時計を探していると現行の時計だけではなくビンテージやアンティークと呼ばれる時計も自然と視野に入ってくる。特にドレスウォッチを探していると古い時代の極めてシンプルで色の褪せた小さな時計は途轍もなく魅力的に見える。
一般的にビンテージ時計とは1960年代か1970年代以前の時計を指すと思われる。

ビンテージ時計を買うメリットは、値段が現行よりも安いものが多いこと、古いディテールやデザインが魅力的であること、周りの人と時計が被ることがないことなどがある。

デメリットは、耐久性や耐衝撃性、防水性が低いこと、修理やメンテナンスが困難な場合があること、パワーリザーブや耐磁性能などのムーブメント性能や外装の素材などが現代よりも優れていないことが多いことなどだろうか。一部iwcやパテックは永久修理を謳っているため例外もあるが。

機械式時計を選ぶ人さえ少なくなっている現代において嬉々としてビンテージ時計を買う人はおそらく相当な時計好きだろう。基本的にそういう人は機能を重視しない。時計の持つストーリーや古い素材を喜ぶ。
服に例えるとビンテージデニムだろうか。66前期のいい色落ちをしたやつを買うという感覚に近いと思う。

ビンテージ時計は魅力的である。それは間違いない。しかし自分はそれらビンテージ時計を選ばない。その理由を書いていく。
結論から言うと価値観とサイズ感である。

一般人である自分は金銭的に余裕がなく時計に100万円はなかなか出せない。そして腕時計は日常的に使うことのできる道具であり、自分が身につける数少ないアクセサリーであり、自らの性向を示すものである。
そのため毎日ビンテージ時計をつけるような上品な生活をしていない自分は十分な機能性や耐水性、耐久性を持つ腕時計を選ぶ。

そしてサイズについてだが、ビンテージ時計は基本的に小さい。基本的に36mm程度かそれ以下のものが多い。自分は腕が太めなためそのサイズの腕時計はつけないのだ。

古いものは好きだし時代を越えることは自分が大切にしている考え方であるが、基本的には自分と共に時を過ごすことが重要だ。そのため自分は現行の時計を選ぶ。

またもデニムに例えると、ビンテージデニムを買わずに現行のさまざまなブランドを見て自分にベストなデニムを探しフィットや生地感までこだわり、自らで色落ちさせ育てると言う意思を持つ自分はビンテージ時計は選ばないだろうということだ。ビンテージデニムにはそれならではの良さもあるが結局は様々な視点から比較検討し自分の意思で決断しなければならない。デニムでも時計でも。

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