山の麓でピクニック in 離島
日曜日の過ごし方のひとつに、山の麓でのピクニックがある。
そこは島でもビュースポットになっていて、島民の方はよく知っている場所だと思う。私も移住してから島のおじさんに教えてもらい、そこからの眺めの良さと星の綺麗さに、島のお気に入りスポットのひとつになった。
海に囲まれ、山の緑も多い島。
海での楽しみが海水浴と釣りなら、山での楽しみはピクニックと天体観測であると思う。
お気に入りの山の麓スポットまでは車で、くねくねとした細い道を慎重に行く。途中の分かれ道を間違えないことがポイントで、行く前にちょっとしたお弁当を作ってハイキング気分もいいし、NPOがしている売店でお昼を買っていくのもいい。
山の麓で蕎麦が食べたくて、ラーメンを買った日。
山道を汁を溢さないように、熱々を抱えていく道のりもまた楽しかったりする。
私がヘッダーとして使っているような絶景を眺めながら太陽を浴びて、自然の空気を吸い込んで食べるご飯は特別感が出る。
写真を撮ったら、できるだけもう携帯は触らない。
ただ寝そべり、目を瞑って風の音を感じてみたり、そのまま昼寝だってできる。
夜に来るのもまた良くて、たまに夜のドライブのおまけのように山の麓まで車を走らせることがある。明るい時とは違う雰囲気で星がよく見えるし、島の4分の1程の範囲を一望できるし、島の向こうの灯りや煌びやかな船も見える。たまには、自分の住む島を眺めるのもいい。
今週も、お野菜やら何やらかんやら沢山頂いた日々だった。
・じゃがいも
・人参
・ピーマン
・ゴーヤ
・きゅうり
・イチジク
・スイカ
夏の青果物セットとして販売されていそうに満足なラインナップを島の方々から頂き、有り難く食す日々。
ご近所さんで、食パンを届けてあげたり、物干し竿を直してあげたことから親しくなったおばあちゃんは、スーパーで「今日はあんたに野菜をあげるからね」と宣告してくれる。
スーパーに持ってきてくれたらそれでいいのだが、宣戦布告を受け、昼休憩に家に戻るついでに寄るのがお決まりになっている。
スーパーのサッカー台にある、透明のナイロン袋に詰め込まれた野菜と共に、縦長のチーズや小さなおやつまで入っていたりするので笑ってしまう。
「あんた、お父さんは昼に帰ってくるんか」
「帰ってこないよ。○○の弁当が出るの」
「それなら楽でええわ。あんたは何食べるん」
「私はお昼は適当に食べるから大丈夫」
「夜だけこさえるんか?」
「そうそう。帰ったら作るよ」
これがいつものお決まりの会話で、彼氏のことをおばあちゃんはお父さんと呼ぶ。お父さんなんて、まだ結婚もしていないし、随分と年上の人みたいな感じがしておかしな気もするけれど、おばあちゃんと話すときは、私も彼をお父さんと呼ぶ。
島のお年寄りの方が、どこの馬の骨かも分からないような私に、孫のように接してくれたり、自分の育てた野菜や卵や釣り上げた魚をお裾分けしてくれたり、レジでジュースやパンを買ってくれたりする優しさは、決して当たり前ではない。
当たり前に、食べたいお菓子を買い、自販機でジュースを買えることもワインを飲めることも、最近は自分は割と幸せだなと感じるし、今、冷蔵庫も冷凍庫もパンパンで雑然と詰め込まれている状況も、恵まれているなと感じる。
アパートだって、いずれは一軒家に引越したいし広いとは言えないけれど、今の生活に見合っているし、特に不自由はしていない
こうして、最近は自分が幸せだということを俯瞰して見て感じられるようになった。これも、島暮らしのお陰である。
※写真は過去のInstagramから私のInstagramから引用しています。
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