ベトナム起業日記:#28. 発行された事業ライセンスを受け取った!
某月某日
朝、S社長の会社の経営するホテルにヘクターと歩いて向かった。
同じDistrict1でも南の端から中心部まで歩くのは結構時間がかかる。
約束の時間に5分遅れてホテルに到着するとS社長の会社のディレクターであるVさんと弁護士のTさんが広々としたロビーで出迎えてくれた。
日本から持ってきた鎌倉のクルミっ子と京都のイノダコーヒーのコーヒー豆(ドリッパーに入った簡単に注げるやつ)をお土産に渡した。
「ベトナム人にコーヒーをお土産で持ってくるなんて水鳥さんは度胸ありますね」
と言ってVさんとTさんが笑った。
ベトナムはコーヒーの原産国。あえてコーヒーも面白いかな、飲み比べてほしいな、と思って買ってきたのであった。
Tさんは、「外国のコーヒーは薄い」といって顔をしかめて笑っていたが、さてイノダコーヒーの2人の評価はいかに。。笑
ふかふかの椅子に腰をおろし、Vさんから投資ライセンスと事業ライセンスの原本を渡された。日本で会社を登記したときは確か登記の完了予定日だけ最初に知らされて、登記簿謄本が出力できるかどうか予定日に自分で確認するだけだったので、それに比べると遥かに感慨深い瞬間だった。
会社印は事業ライセンスがないと作れない。ここは日本と逆である。
事業ライセンスが発行された直後にVさんが印鑑を作成しに行ってくれたおかげですでに印鑑も用意されていた。
ベトナムの印鑑はこれまでも契約書に押されているのをみて半径がとても大きいのを知っていたので、渡航前日に世界堂に行き、そこにあった一番大きいサイズの朱肉を買って持ってきていたのだが、渡された印鑑はなんとシャチハタ形式だった。
シャチハタの超巨大バージョンのような作りで朱肉不要の構造なのである。
てっきりすごくクラシックな巨大な印鑑を想像していたのに意外にもプラスチックのモダンな筐体でできた印鑑だったのだった。
その場でこの印鑑というより印鑑装置の使い方を教えてもらった。
このあと銀行開設に向かうためすぐにこの印鑑を使うことになるからである。
これからX銀行のA支店に行くのでそろそろ出ないといけないという話をVさんにすると、
「なんでX銀行なんですか?」
と意外な質問が返ってきた。
「え、、大きいし、、X銀行のA支店は日本企業との取引も多くて経験のある行員の人が多いと聞きました。」
と伝えると、
「Y銀行がおすすめですよ。」
とこれまた意外な反応が返ってきた。
「え、Y銀行、ですか??」
Y銀行はX銀行よりも小さいけど、その分融通が効くというか柔軟な印象があるとのことだった。アプリも使いやすいとのこと。
ただ、すでにX銀行に提出する膨大な書類を準備してきたし、いまさら変えるわけにはいかない。
初志貫徹、不退転の気持ちでVさんのホテルを後にし、ヘクターと歩いて超メガバンクX銀行に向かったのであった。
続く。
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