ベトナムチーム起業日記:#33. 事業ライセンスを取得した後に地獄のような登録申請業務が待ち構えていた
某月某日
ようやく事業ライセンスが取得できて、正式にGoldrush Studioがベトナムで法人として登記された。
これで一安心と思ったらこの後ありえない量の決め事、書類作成、登録申請や各種手数料の支払い業務が待っていたのであった。
ざっと思い出してリストアップしただけでも下のようになる。
給与計算の締日の決定
給与支払日の決定
役員の就労形態の報告
就業規則の作成
労働契約書の作成
給与テーブルの作成
資本金の送金
不動産契約の借り主の法人への切り替え
敷金の再振込
個人で支払った敷金の還付
社会保険の法人番号の取得
従業員の社会保険の登録
(従業員の社会保険番号のリスト作成)
(従業員のかかりつけの病院のリスト作成)
(トークンの取得)
出勤簿の作成開始
署名用のToken USBの契約・取得
Eインボイスのソフトウェアライセンス契約
(契約内容の選択)
インボイスのフォーマット(レイアウト)の選択
ホーチミン税務署への法人登録
トークン・デジタル証明書の登録(電子証明書(トークン)サプライヤーと情報通信省への登録)
地域の労働組合への登録
DPI (Department of Planning and Investigation: 計画投資省)への投資口座の登録
電子証明書(トークン)サプライヤーとの契約書締結
電子証明書(トークン)のサプライヤーへの支払い
給与の支払い
社会保険の支払い
労働組合への組合費の支払い
従業員の扶養控除親族の登録
事業ライセンス税の納税者番号の取得
DPI (Department of Planning and Investigation: 計画投資省)への投資状況の報告
ちょうどこのころ、SNSで1日に人間が意思決定のために使えるエネルギーを”ウィルパワー”と言って、そのパワーは1日のなかで決まっていて限られているので、これを超えて意思決定をやり続けることはできない。
のような投稿を読んだ。
普段だったら、「いやいや、気合でなんとかなるっしょ、決めるだけなんだし」、と言っていたかもしれないが、まさにこのウィルパワーの枯渇状態を毎日味合うような日々が続いた。
たしかオバマ大統領がネクタイの色をブルー系に統一して、スーツもブルーのネクタイに合うものだけにして、毎朝何を着るかの意思決定を一日のルーチンから無くしている、と昔雑誌で読んだ。オバマ大統領が削減していたウィルパワーの大切さを実感したのである。
しかも僕はエンジニア、毎日プロジェクトの管理やコーディングもやっているし、技術のことやものづくりのことを考えていたい人間である。
上のリストに上げたすべてのアイテムはものづくりとはかけ離れているものばかり。全く知識がないので会計会社の担当者などに何度も質問しないとそもそも今書いている申請フォームが何のためのものか自体も理解できない。もともとの知識のベースがないので質問と解答が堂々巡りになって無限ループに入っていくことも何度もあった。
こんなにも大変だったとは。。。
最初から大変さを知っていたらできないのが起業。
書類を印刷して、記入して、名前を署名して、押印して、、割印して、場合によっては公証人役場に行って公証してもらって、遅くまでやっている新宿北郵便局まで走ってEMSでベトナムに送るという無限ループ処理を毎日繰り返すのであった。
続く
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