アスペと暮らす人にとっての山場、それは盆とお正月。
あけましておめでとうございます。
皆さんはどんなお正月をお過ごしになられたでしょうか。
私は子供たちと実家で。
旦那は自分の実家で新年を迎えました。
決してケンカをした訳ではなく、
・私の実家の近くのお寺で除夜の鐘をついてその足でさらに近くの露店の出る神社に2年参りしたい子供たち、と
・お参りとかには興味がなく、私の実家に行ってもやることがないのが分かっている旦那、の
利害関係が一致したからです。
その後はお互いの実家には揃って挨拶に行ったりしました。
こうやって書くと一家分裂みたいでアレですけど(笑)
旦那はつまらなくなるとイライラするし我慢できないのを自覚しているし、お互いの実家もそれで良し、な感じなのでなかなかスッキリしていて良い選択でした。
当初私の中では年越しは家族で揃って、みたいな物があったのですが、まあお互いの実家はお互いに気も使うし、旦那がキレないように気を遣うのも疲れるし、もういっかなー♪と。
当然なんですが、旦那のアスペルガーを自分の気持ちと脳が受け入れた時、いわゆる「当たり前の家族」という物は全て諦めて捨てました。
そして「上手くこなすの最優先」でやってきました。
一年の中でも家族で過ごす時間が長いお盆と正月は、一番憂鬱な時期です。
接触回数も接触時間も多い。
当然トラブルも多くなる、けどみんな家にいる。
子供たちが小さい頃は、それでもリビングに居たのですが、今年からは私が率先して自分の部屋(逃げ場として去年作った)ので、それにつられて子供たちも自分の部屋へ行くようになりました。
幸い旦那はそれについていろいろ言うタイプではないので、結果的に何か起こりそうであれば物理的に距離をとる事が可能となりました。
本当はアンガーコントロール(怒りの調整)としての一つの手段なのですが、旦那にはそれが出来ないのでコチラが距離を取ります。
本人は悪気もないし、こちらのそういった行動が何を意味するのか察することも出来ないので、ちょっと間をおいて何でもなかった顔をしてリビングへ戻るとまた何でもなかったかのように過ごすことが出来ます。
去年、改めて旦那のアスペルガータイプを受け入れ少しずつ勉強し、アスペルガータイプだという前提で向き合うことをしてきました。
そうすると決めたことで、自分の中でもっと哀れみとか蔑みの気持ちが大きくなるのではないかと思っていました。
けれど、実際に1年かけてやってみて、今感じているのはむしろ慈悲のような気持ちが大きいのでした。
この休みにも、何度か感情が抑えきれず不適切な発言をしてはいましたが、まぁアスペルガータイプとしては頑張っているな、と思う事が出来るようになりました。
それは「またかよ」「あーもう死んでくれないかな」と思ってイライラしていた頃よりは大進歩なのです。
「〇〇してんじゃねーよ!」「何でこんな事も分からねえかな!!」
等となじられても、おそらく今までは「私が傷つけられている」という感覚で接していたのですが、「アスペルガータイプの作用のせいで私のせいではなのだ」と感じられるようになって、気持ちがスルー出来るようになったからだと思います。
なので、それだけでも受け入れて良かったと感じるのです。
幸い、旦那は他人に興味がないタイプ。
前までは「それでも一人にしたら可哀想かな」と思っていたのですが、アスペルガータイプ孤立型の旦那は実際にはそんな寂しい思いなどしてもおらず、むしろ「1人で静かで快適」ぐらいにしか感じてないのでしたー。
今ではそれを上手に利用して、物理的に距離を取り、心穏やかに過ごしています。
案外、自覚はなくても「家族の在り方」はイメージがあるものですね。
それに縛られると苦しくなる。
そんなわけで今年のお正月はなかなか良い感じだったのでした。