自分史 10
2014年に3回アークへ行き、その年末に今の旦那さん(当時は彼氏)から年明けから同棲しようと言われました。
旦那さんとは、自分とはタイプが違う、、と思うことが多くて、正直大丈夫だろうか?と不安もありました。
でも、旦那さんといるとすごく安心する感覚もあったし、この人を逃したら他は現れない、と確信がありました。
旦那さんと土手を散歩している時、私が駅の方へ行こうか、というと、旦那さんがもう少し歩こう、と言って私の手を引いて歩きました。
しばらく歩いたところで、でっかい四葉のクローバーが目に飛び込んできました。
近づいて確認するとやっぱり四葉でした。旦那さんも驚いていました。
この出来事があったので、旦那さんと結婚してもう少し一緒に歩いてみよう。旦那さんと精一杯向き合ってみよう、と決めました。
同棲するようになると、不眠が少し悪化してしまいました。
1人の時間が減ると、精神的にもキツかった。
ひとりになると、ほっとしました。どうしても、1人が安心安全ってなってしまっているようでした。
ちょっと1人になりたいと別室へ行く私に、旦那さんはあまり気にしていないようで、そういう無頓着さには沢山救われました。
2016年夏ごろに、アークへ行った回は、今までで一番大きな出来事でした。
やはり不眠が、、と相談をさせて頂きました。
「アルケミアという技が出来たので、それをしてお母さんとの縁を切りましょう」とはっきり言ってくれ、
私は、縁を切るなんてできるのか!と不思議でした。
簡単に書くと、自分が想像する最悪の出来事と、最高の出来事を割り出して、統合すると、脳が処理してくれて、現実にも反映される、みたいです。
私にとって最悪なのは「実家に戻るってなったら、死にたくなる」
最高は、最高の家族=「理想の母親。カラッとしていて自分の趣味があるような人。寡黙な父親。会話ができる人懐こい弟」
技をしていると、身体の中が裂けるような感覚がありました。相反する2つのものが同時に身体の中にあって大変!という感じ。
しばらくすると、収まってきました。
3日後、今までにないくらい眠れるようになりました。
普通の人に比べれば、浅い日も多いけど、不眠に関して心煩わされることがなくなりました。
外を歩いていても、気になっていた視線が気になりません。
極端な話ジロジロ見られたからって何を気にする必要があるんだろう?私は今まで何を一体気にしていたの?
バイト先の一番苦手な人も、耐えられる位になったりと、心の余裕が違います。
自分はどこか、他人全員が自分より頭一つ出ていて、自分は常に一歩下がっていた。
自分は周りとは違う存在だから引け目を感じていた。
でも、この時は何を気にしていたのか本当にわからなくなりました。
だって、おんなじ人間なのに。なんで私が一歩下がる人間なんだ?
それまでは、人から何か訝しげに見られるとすぐ落ち着かなくなったり、落ち込んでいたのに、すごく気にしていた人目が本当になんともなくなって、笑ってしまえるほど。
これで、、もう大丈夫だ。上手く言えないけど、そんな感覚がありました。
これがなかったら、まだまだ不安な部分が自分の人生にはあった。
それは、薬をやめなければならないこと。
薬をやめたらきっととんでもないものがでてきて、それを自分は乗り越えられるのか。
何にも考えないで漫然と飲んでいたわけではありませんでした。
いつも、フリーターの時も、この先の自分の人生大丈夫だろうか。薬は?仕事は?どう切り抜けるか。
勘に頼って生きていました。
細いロープの上を歩いているようなものでした。
でももう大丈夫。これで次は進める。
この時はそう思っていました。
実際、アークへ行くことなしに結婚したり、薬を断薬したりは、もしかしたら不可能だったのでは、と今も思っています。
不可能というか、大変なことになっていたと思います。結婚生活も続けるのが困難なくらい、気難しい自分になっていたかもしれない。
アークに行って自分が変わって、こんな私でも、少し柔軟になれ、旦那さんとも向き合え関係が良好になった部分がたくさんありましたし、減薬のときも安田先生にたくさん助けていただきました。
そういう意味では、アルケミアを受けて、これで薬を辞めても大丈夫だ、というのは、合っていたと思います。
ですが、
自分は認めることができなかったのですが、この時私は他人を恨むようになっていました。
それを、認めて安田先生に相談することができませんでした。
たぶん、安田先生はわかっていらしたのではと思います。
他人と、同列になってはじめてでてきた強烈な感情がありました。
今までは自分が一歩下がるのは当たり前でした。でもそうじゃなくなると、今まで見逃せていたことが見逃せなくなったりしました。
自分でコントロールするのはとても難しく、薬を減薬し断薬して2年ほどたつまで、しばらく強烈な感情に苦しみました。
数年経ってようやく、自分はこういうこと思っていた、ということが言えますが、当時は認めたくないことだらけだったと思います。
人に勝ちたい自分や(当時は絶対認められませんでしたが)、そんな自分が嫌いな自分、自分を傷つけるようなことを言う他人をいつまでも引きずってしまう自分、母親に言われた、また中学生の時許せなかった同級生に言われた、「あなただけがおかしい」という自分にとっては強烈なメッセージに張り合って怒る自分から抜け出せなくなりました。
そのうえ断薬後なので精神的にも身体的にも不安定で、ただただ、日々を乗り越えることしかできませんでした。
アルケミアという技をしていただいた数ヶ月に、減薬に本格的に入る前に、先生は私を修行コースに誘ってくれました。
ですが、アークでやっていることを、私は理解できていませんでした。
薬を飲んでいた時は、薬に助けられていて、自分を鼓舞する部分をあったかなと思います。
だから、アークにたどり着けたんじゃないか。
そうも思いますが逆に自信過剰にもなってしまっていたかもしれません。
これも、書いている今は35歳でやっと書けることですが、
自分に絶対的な自信があって、きっと人生を逆転できるみたいな、今思うと勘違いの慢心がありました。
だから、修行には届きませんでした。
無意識に、逃げていた部分もありました。自分は働いていない主婦で、アークにはすごい人がいるのに場違いではとか、引け目に感じていたりしました。
現実的な判断ができなかったな、と今は思います。
がんばってどうにか実家を抜け出すことは叶ったけれど、
あとの自分の足を引っぱったのは他ならぬ自分自身で、
原因は慢心でした。
見つけた大きな四葉のクローバーは、アークの修行のことだったのかもしれません。
私は自分で逃してしまった。
自分はどうにかなるはず、なぜか間違った自信があって、色々自分の姿が見えてきた今、猛烈に後悔していますが、どうにか前を向かないと、と考えています。
自分を諦めてはだめですね。