軽くて暖かくて上品なニットポロ
こんにちは、村上です。
今日は山内さんよりニットポロをご紹介です。
軽くて暖かくて上品。
そんなニットを探されてる方はこのニットポロをオススメします。
山内さんの展示会に伺うと毎度驚きを与えてくれますが、このニットポロもとても驚いたアイテムになります。
とてもわかりづらくて言われないと分からない部分ですが、実際に着たりするとその違いは自然に感じられてると思います。
本来であればそれで十分なのですが、折角高いお買い物をして頂きますからどう工夫を凝らされているのかしっかりとお伝え出来ればと思います。
“軽くて暖かくて上品”
と冒頭で申し上げましたが、その軽い•暖かいを実現している要素の一つが素材であるベビーアルパカ。
アルパカの毛は中が空洞となっているのが特徴です。
イメージとしてはストロー。
その空洞に空気が溜まることで保温性が高いです。
その保温性はウールの数倍ともカシミアを凌ぐとも言われています。
保温性が高いので生地自体の厚みが薄くても暖かいです。
ウールよりカシミアのニットの方が薄いものが多いですよね。
勿論生地自体が高価で同じ厚さのものを作ればとんでもない価格になるという理由もありますが、薄くても十分暖かいから厚くしなくてもいいんです。
このアルパカ生地はまるでフランネルシャツの様な薄い生地ですが、それでも十分な暖かさです。
そして、中が空洞となっているので糸自体がかなり軽いです。
薄くて軽い生地ですが、暖かい秘密はこれです。(縮絨しているからということもあると思いますが)
対してデメリットもあります。
アルパカの繊維は太めで繊維が折れやすく、縮絨するとシワになりやすいのだとか。
そこで協力いただいたのが深喜毛織さんと森下メリヤスさん。
どちらも明治時代からつづく歴史ある企業様。
カシミアを中心に毛織物を長年扱ってきた深喜毛織さんが選ぶ繊維が細いベビーアルパカ。
それをニットの生産地の一つである和歌山(いまでしたらブランドを出されているカネマサさんなどが有名ですかね)で1番歴史が古い森下メリヤスさんの職人技による縮絨技術にて仕上げられています。
縮絨をすることでしっとりとした手触りになりつつも、アルパカの直毛で毛足が長いからこその風合いが残った良い表情です。
カラーはチャコールネイビーとブラウンの2色の展開がありましたが、チャコールネイビーのみピックしました。
上品さに惹かれたので荒々しい雰囲気のブラウンは今回は辞めときました。
ちなみにチクチクに弱い私ですが、、、正直少し衿元がチクチクします。
ただ直毛な分ダイレクトに刺してくるアルパカにしては随分良いですね。
特に首と肘裏が弱いのですが肘裏は大丈夫でした。
肌が負けてブツブツが出来ることも多々有りますのが、そういった症状は全くありません。
さてここからはデザインです。
軽さ•上品さに起因します。
デザイン自体はかなりシンプルでミニマルな印象の衿つきプルオーバー。
着心地はとても軽くまるで一枚の布を纏っているようという山内さんの表現はうんうんと頷くしか有りません。
と、いうか本当にほとんど一枚の布の様なものなんです。
前立て部分以外は一枚仕立て。
見返しや縫い代すら有りません。
その秘密はある工場の特許技術であるインコードロック仕様というもの。
かなり驚きました。
洋服は通常複数のパーツの集合体であり、それをミシンで縫い付けるためには縫い代が要ります。
縫い代とは布を縫い合わせるためにあらかじめ残しておくと余白部分のことです。
この縫い代をどう始末するかで見栄えや着心地が大きく左右されます。
よく『縫製が綺麗』という言葉を服屋が使うと思いますが、この縫い代の始末の仕方もその一つ。
今ではよりストレスのない着心地のために、縫うのではなく接着したりする新しい技術もありますが、このインコードロックは、従来使うミシンを用いてシームレスを実現した全く新しい方法です。
当店で取り扱わせて頂いているブランド様はどこもきれいな始末をされていると自信をもって言えますが、それでもこの着心地の軽さと見た目の美しさには驚きました。
インコードロック仕様とは各パーツの端と端の間に細いコードを当て、振り幅の小さい千鳥ミシンでコードと身頃を縫い合わせていくという始末の仕方です。
これは縫い目だけでなく裾や袖口にも使えます。
普通は端の生地は見返しをつけて二重にしますが、生地端にもコードをつけて縫い合わせることでほつれずに一枚仕立てで縫うことが可能になります。
ボタンを開け閉めする前立て部分だけは補強のために二重にしてますが、他は全て一枚仕立てです。
縫い代や見返しすらない正真正銘の一枚仕立て。
(衿は二重にしてるのか厚い生地を使っているのか分かりませんでした。ただ端をインコードロックしているので見た目のミニマルさは変わりません。)
縫い代や見返しのない洋服。
普段あまり意識していない部分かとは思いますが、実際に着てみると驚くほどストレスがなく軽いです。
実際に軽いというよりも縫い代がなくフラットなのでとても軽く感じるということ。
それこそ一枚の生地を纏っているかのよう。
そして縫い目がシームレスでフラットということは見た目もとても上品になっています。
これが軽さと上品さの秘密です。
着ます。168cmでSIZE3です。
ミニマルな分どんな洋服にでと合わせやすいと思います。
ULTERIORの派手なスウェットパンツと合わせました。
ボタンは全開けでもいやらしくなり過ぎないと思います。
好みで。
こちらはm's braqueの極太パンツやYLEVEのジャケットと。
ボタンの全閉めやインナー使いにも勿論オススメですね。
これほど品のある佇まいですから。
如何でしょうか。
軽くて暖かくて上品。
まさにピッタリだということがわかっていただけたと思います。
また、手間もかなりかけられているのが分かります。
山内の洋服って基本どれもそんな洋服です。
とても静かな佇まいですが、拘りに毎度驚かせされます。
実はこのアイテムで今季の山内のご案内は終了ですが、しっかり秋冬を楽しめるアイテムたちをご紹介出来たかなと。
どれもオススメです。
是非ご検討ください。
水岡
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