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Aquellos Ojos Verdes BISHU 2nd delivery

こんにちは、村上です。

先日アケヨスから2ndデリバリーが届きました。
ファーストデリバリーのブログでも言ったように今季アケヨスはアメリカを感じさせるようなアイテムが多く作成されており当店でもそれらをメインにピックさせて頂きました。
今回のご紹介するアイテムもデニムシャツ、スウェット、デニム。
どれもアイテム名だけ聞くとアメリカを感じさせるアイテムばかりですが、それぞれそのアイテムのどの部分を切り取っているかで印象は大きく変わります。
アイテムだけを見るとアメリカ的な印象を受けることはないと思います。
ただ、これまでのアケヨスにそういったエッセンスが少しばかり効いてきている。
どれもアケヨスらしさが溢れる魅力あるアイテムばかりです。


Aquellos Ojos Verdes BISHU / Deep indigo ratine Sleeping shirt
color : deep indigo
size : 2 , 3
material : cotton 100%
price : ¥46,200(in tax)


“スリーピングシャツをエレガントに作ったら”というコンセプトの基、作成されているアケヨスの代表的なアイテムです。
ナポリシャツ的な技法と手作業による仕立てによりオリジナルとは全く異なる上品な印象の一枚となっております。
一枚でもインナーとしても活躍する大変オススメな1着です。
細やかなディティールは異なりますがアケヨスの仕立てについては上記でもリンクを載せておりますこちらの記事をご覧ください。

今回の生地で惹かれたのはその奥深く上品な色合いです。
経糸に染色された糸を使い緯糸には白の糸を使用した2/1や3/1綾の織物であるデニム。
一般的なデニムで使用される経糸はロープ染色のものが多いです。
ロープ染色とは何本もの糸を束ねてロープ状にし、それを染料液に何度もつけ込み染色する方法。
芯に近づくほどインディゴのブルーが薄くなり芯まで染まりません。
これによりデニムを履き込むことで表面の色が薄れ、アタリが出てきます。
一方今回アケヨスが選んだ手法が枷染めという手法。
枷壺と呼ばれる壺の中で染料を付けては空気に晒して酸化させ色を定着させていく。
これを何度も繰り返して染めていく、大変手間と時間のかかる手法です。
少しずつ染め上げていくことで中までしっかりとインディゴに染まり奥深い藍色となります。
これにより洗っても色が落ちづらく、ゆっくりと時間をかけて全体的に変化していきます。

また、一般的なデニムが単糸の糸を使うのに対して、こちらの生地は双糸にしています。
より光沢感がでて、毛羽立ちも少なくなりますのでやはり一般的なデニムより上品な面持ち。
また、2本の糸を撚り合わせて一本の糸にする双糸と単糸では、理論上では同じ太さの糸を使用すると双糸の方がより厚みのある生地になります。
今回のこちらのラチネ生地は一般的なデニムシャツで使われている生地よりも薄く、ドレープもよく出る生地。
特に聞いてはおりませんが双糸でこの厚みの生地ですので元々の糸はかなり細番手であると思います。

そして織りは変形の綾織であるラチネ。
実は統一性はあるけど均等には見えない奥深い組織。
奥深いインディゴカラーをより複雑な表情にしてくれています。
とても素晴らしい色調のインディゴカラーに仕上がっていると思います。
年間を通してオススメしたい1着です。

身長168cm SIZE2を着用しています。






Aquellos Ojos Verdes BISHU / Modern herringborn V neck pullover
color : abstract green
size : 2 , 3
material : wool 100%
price : ¥55,000(in tax)


インディゴシャツを紹介する際に出た言葉
“統一性はあるけど均等には見えない”
こちらの生地もそのような印象がある生地です。
英国羊用を使用しエアロ加工で風合いを出したというツイル素材です。
グリーン・赤みのあるブラウン・イエローベージュと多彩な色の糸で織り上げられ、加工にてふっくらとした風合いが出ているので分かりづらいですが、実はヘリンボーン柄です。
1・2色の生地でしたらもっとわかりやすいものとなっていたと思いますがこうも多彩な色使いで織り上げられるとわからない物ですね。
鮮やかで複雑な色合いにみられますが、使われている糸がとてもメンズファッションに合わせやすい色合いになっておりますので意外と合わせやすい一枚です。


デザインのイメージは“上品なスウェット”
スウェットとニットの間のような立ち位置のこちらのアイテム。
リブをイメージした裾の切り替えや落とした肩などこれまでのアケヨスのアイテムの中ではリラックスした雰囲気はありますが非常に上品にまとまっていると思います。
身頃の裾にはギャザーを入れてスウェットのリブでギュッとなる丸みのあるシルエットを作り出ていますが、そのギャザーがなんとも上品です。
また、袖付はシャツと同じく後付けの前振り仕様となっておりますので、より動きやすく美しい見た目に。
なにより目を引くのが襟の形状ですね。
SSでも展開したキーネックのような空いた形。
この空いた胸元を強調するインナーも良し、シャツなどをインナーに重ね着するのも良しです。
寒くなればハイゲージニットやタートルネックを入れていただければ寒くなることもありません。

こちらもsize2を着用です。

スリーピングシャツをインナーに

非常に複雑な表情ながら色は意外と拾いやすく使い勝手の良い一枚です。
間違いなく裾の切り替えがあることでこれまでのアケヨスの中でもカジュアルなスタイリングに合う1着となっています。
カーゴパンツやデニムなどのカジュアルなアイテムからスラックスまで幅広く活躍させてあげてください。



Aquellos Ojos Verdes BISHU / The serge Relax trousers
color : salt&pepper
size : 2 , 3
material : wool 64% cotton 29 silk 7%
price : ¥66,000(in tax)


アメリカ的印象を強く受けるデニム。
今ではファッションアイテムとして広く受け入れられているデニムですが、初めは労働者のためのワークウェア。
しかし、それすらも変遷の途中であり、基の基を辿ればその語源となったのはフランスでした。

“Serge de Nimes”セルジュ・ドゥ・ニーム
直訳してニームの綾織物。
当時は絹などが使われていてとても庶民が手を出せるような生地ではありませんでした。
その丈夫な組織が注目され綿素材も作られるようになり、新大陸アメリカにも渡っていきました。
私服ではデニムをよく履くというデザイナーさんがデニムのようなロープ染色のデニムのようなムラ感のある素材を作れないかと思い至ったことは至極当然の事だと思いますが、そこで注目したのがデニムの基であるゼルジュ・ドゥ・ニーム。


経糸に紡毛ウールのチャコールTOP糸。
緯糸はコットンシルクの無染色のナチュラルカラーの混紡糸を配して2/1のデニム組織に織りあげられています。
経糸は紡毛ですがおそらく撚りもしっかりとかけられておりハードなパリッとした仕上げに。
シルエットもとても綺麗に出ます。
チャコール×生成の組み合わせはまるで"solt&pepper"いわゆるごま塩のような雰囲気ですが、上品なウールの表情はデニム組織だとしても隠しようがありません。
経糸が紡毛ウールのため着用を重ねるごとに毛羽が立ち柔らかくなっていくでしょう。
時間はかかりますがデニムの色落ちとはまた違う経年変化を楽しんでいただけると思います。


シルエットは細身のテーパードシルエットながらゆったりと着用できる工夫を。
腰回りはゆったりと設定し、内側には紐仕様のイージーウエスト。
ベルトループもありますのでウエスト調整の方法はお好みで。
腰回りはゆったりといってもタックを2本取り内側に倒しておりますので外に広がらずにスッキリとしています。
テーパードの効いた綺麗なシルエットは冬場はコートなどによく合うであろうとても使いやすいパンツになっているかと。


私はこちらの生地にとにかく惚れ込みました。
チャコールの紡毛ウールとそれに差し込む光沢あるシルク混の生成。
無骨さと上品さが入り混じった生地はヴィンテージのような雰囲気ながらまず見つけることはできないでしょう。
形もモダンですから尚更。
まずはパンツ、来月はコートも出ますのでお楽しみに。
身長168cmでSIZE2着用。
裾は見返し分だけ折り返してます(3.5cm程)


個人的にはノークッションで綺麗に履きたいです。
パリッとした硬さの生地なので靴に触れていない方がシルエットが綺麗に出ると感じます。
末長くお付き合いできるパンツです。
どうぞお願いいたします。




水岡
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