見出し画像

唯一無二のジャンプスーツ


新年明けましておめでとうございます。
既に1月も半分以上過ぎているのになにをいまさら…と思われる方が大半かもしれません。
申し訳ありません。

今週より2025SSの入荷が本格的に始まり、半袖アイテムなどはまだ出していないものの、ラック一本分は新作コーナーを作ることが出来ましたのでそろそろご紹介を始めようと重い腰を上げております。
ブログはおろか、インスタグラムでさえ更新しておりませんでしたので駄文が続きそうな悪い予感がありますが、できるだけ読みやすい様頑張ります。

本日ご紹介するのは山内さんのジャンプスーツ。
とにかくディティールも生地もこだわりが詰まっており、余計に文字数が多くなりそうなプロダクトですが、可能な限り『分かりやすく』『簡潔に』お伝えできれば。
是非ご一読ください。
(全体を通して見えづらい写真で申し訳ありません。画面明るめでご覧いただけますとありがたいです。今年は機材・腕の向上頑張ります)



山内 / 超強燃ギャバ・ジャンプスーツ
color : black
size : 2
material : cotton 100%
price : ¥208,600(tax in)




以前から言っている様に山内さんの作るかっこいい洋服が大好きな私。
展示会で一目見た時から心惹かれ、とても気分が上がっていったのを思い出す1着です。
店頭でもやはりこのかっこよさには皆様心惹かれる様で、多くの方にお問い合わせ頂きました。
お世話になっている営業の方も普段は洋服に興味を示さないですが、これには凄く食いついておられました。
皆様、サイズ無くて申し訳ありません。
ブランドとしてもジャンプスーツは初の製作ということで、以前からの山内ファンの方も今季特に注目されているプロダクトなのではないでしょうか。


山内さんご本人が『作り込みは今季の中で群を抜いている』と書かれている通り見れば見るほど心躍る作り込み。
一つ一つのディテールはきちんと機能を持っており、かつ全体を見るとゴチャゴチャしておらずシンプルでカッコいいジャンプスーツです。

スッキリとしたスタンドカラーに両胸に配置されたフラップポケット。
その下にもさりげなく両サイドにジップポケットが作られております。
前立てはファスナー+フラップ仕様。
フラップの内側含め結構な数のボタンが付けられていますしポケットも計四つあるにも関わらず、隠すところは隠し、襟型も含めてスッキリとした印象です。
ファスナーはダブルジップなのも男性事情からとてもありがたいですね。
どうぞ閉め忘れにはご注意ください。

後身頃も凄く作り込まれています。
後袖にはミリタリーブルゾンなどに見られるアクションプリーツ。
アームホールも割と狭めの袖付で余計な生地も溜まらずにスッキリとした見た目ですが、とても心地よい着心地です。
また、後身頃はジャンプスーツというアイテムの特性上わりと広めですが、単に大きな一枚の後身頃をとるのではなく3つのパーツを使用した立体的な作りに仕上げています。
届いてマジマジと全体を見た今、この後ろ姿が1番の推しポイントかもしれません。
本当にカッコいいです。
是非後ろ姿で語ってください。


ウエストベルトの下にはウエスト調整用のタブも潜んでいます。
基本的にウエストを絞って着る方が多いと思いますが、固めの生地ということもありとても嬉しい仕様。
このディティールの良さは着ていただけると分かっていただけると思います。
そのほかにも袖口のファスナーやダブルニー(お尻も二重ですが何ていうんでしょう?)、後ろポケットの角度など大好きなディティールも沢山。
裾のシルエットをかえれるアジャスターは個人的な好みで唯一使うことがないディティールかな、と思っておりますが単純にデザインとして好き。


そして生地です。
山内で定番とされているらしい“超”強撚ギャバ。
生地の風合いが決まる際に大きな要因の一つとなる“糸の撚り(ねじり)具合”。
一般的に糸を緩やかに撚るとソフトで柔らかな、強く撚るとシャリ感のある生地になっていきます。
通常1mで1000回撚りをかけた糸を強燃糸と呼ぶようですが、こちらの糸はこの倍の2000回撚りをかけた超強燃糸。
強く撚りをかければかれるほど糸が締まって硬くなり縮れた状態となるので、ジャリジャリという独特な風合いが出る反面、その分織るのはとても大変な作業になるそうです。

さらに大変な要素がもう一つ。
それは“糸の撚りの方向”です。
撚りの方向は時計回りに回転させる順撚り(S撚り)と反時計回りに回転させる逆撚り(Z撚り)があります。
更にさらに言うと、多くの織り物に使用される糸は強度の観点などから糸と糸を撚り合わせて一本の糸とする双糸が使用されており、この超強燃ギャバも双糸です。
通常、双糸を作る際の撚りはS撚りにすることがほとんどですので、繊維から糸(単糸)にする際の撚りは反対のZ撚りで作られます。
紡績した際と逆方向に撚ることで単糸同士の回転が打ち消しあい、撚りが戻ろうとする力が弱くなります。
ところがこの超強燃ギャバは単糸と単糸をZ撚りで双糸にするZZ撚り。
紡績時と同方向に撚ることで撚りが不安定となり、撚りが戻ろうとする力が強くなり、撚るのも織るのも難しくなります。
さらにその撚りも通常の倍の“超強燃”。

こうすることによって生まれる独特なジャリっとした風合い。
パワーを感じるハリ感。
生地がカッコいいと一言で済まされそうですし、それで良いとも思いますが、その生地の風合いを出すためにとても拘られて作られた生地です。
そして、ここまでのことが出来る工場は世界を見渡しても殆どないとの事。
こう言った心ときめく生地を触れられるのもそれを作製する職人さんがいてこそですね。


そしてこの生地を走る真っ直ぐな縫製。
本当に丁寧で綺麗です。
ここまで男らしさを感じる生地ですが品の良さがあるのは、設計の良さは勿論この綺麗な縫製があってこそでしょう。
デザインの一部としてもお楽しみ下さい。


さて着用です。

168cm SIZE2着用
今時期はタートルなんかインナーに着ていただれば
腰に巻くスタイルも◎
黒×黒は反省です。


物を知らぬだけだと言われるとそれまでですが、ファッションブランドがだすジャンプスーツはウール系のオチ感のある生地の物が多いような気がします。
こういったハリの強く、カタチがくっきりとした生地を用いたジャンプスーツがとても新鮮で心惹かれました。
基本的にウエストを絞ってブラウジングしますのでオンライン記載のサイズよりは少し短くなります。
現在のサイズは2のみ。
170cm前後の方はコチラで良いと思います。
顔が小さめの方は3で。
お客様で171cmで小顔のお客様は少し丈が足りていませんでした。
170中ごろの方は申し訳ありませんが3以上がオススメです。
インスタグラムを見る限り公式のオンラインストアやえん様で取り扱いがありました。
お手数をおかけ致します。


さて、こちらのとてもカッコ良いジャンプスーツ。
他の商品にも言えますが、類似のものがない山内独自のプロダクトだと思います。
『カッコいい』のは間違いありません。
『カッコいい』だけでご購入いただくのもとても嬉しいですが、やはりとても高価なお買い物です。
このブログがこのジャンプスーツの素晴らしさ、それを作ろうとする素晴らしさ、それを実行できる職人さんが現存していることの素晴らしさを少しでもお伝え出来ていれば嬉しいです。
今季初紹介に相応しい目玉だとおもってます。
是非ご検討ください。



水岡
〒880-0805

宮崎県宮崎市橘通東3−4−33第2矢野ビル3F

INSTAGRAM:mizuoka_miyazaki

TEL:080-3947-4947

open hour 12:00-18:00


いいなと思ったら応援しよう!