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コーデュロイを覆されました
山内の作るコーデュロイシャツ。
これまた一目惚れのシャツです。
コーデュロイ・ベロア・別珍。
ちょっと似た雰囲気のある冬の素材ですが、それぞれ明確に異なる生地ではあるので好みは人それぞれかと思います。
私は別珍の表情は好きだけどガサッとした硬さは苦手、ベロアは表情も好きだし編み物なだけあって柔らかくってこの中では一番好きな素材です。
一方コーデュロイは前にブログでも書きましたがカジュアルな印象や土臭さがあってこの中では1番着ない。
そんなコーデュロイの概念を吹き飛ばしてくれました。
別珍のような光沢感のある表情とベロアのような(それはちょっと言い過ぎかも?)柔らかさ。
コーデュロイの持つカジュアルさや土臭さはほぼ感じられない上品な素材感と仕立ての良さからくる上品な佇まい、そして着心地の良さ。
是非一度袖を通して欲しいシャツです。
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山内 / ライトコーデュロイシャツ
color : dark navy
size : 3 , 4
material : cotton 100%
price : 42,900(in tax)
まずこちらのコーデュロイ見ただけで高級感が伝わると思いますが、実物はより奥深い色味で柔らかく軽いです。
こちらは市場でもかなり珍しい純国産のコーデュロイ。
静岡掛川の工場で織られ、磐田にあるコーデュロイ専門の加工場で仕上げられた完全国産のコーデュロイです。
コーデュロイの作り方は世界共通ですが、日本ではそれに加えてある工程を加えます。
それが水通し・毛焼きです。
普通ではパイルをカットした後にすぐに染色を行いますが、日本ではこの間に水を通して揉み込み、表面を焼きます。
表面にある汚れや小さなゴミを落とすだけでなく、織る際毛羽立ち防止のために付けられた糊を大量の水で洗い落とします。
この工程を加えることでパイル部分の糸の撚りが解け畝状のワタのようになり、膨らみのあるとても柔らかな風合いになるそうです。
これは豊富な軟水資源に恵まれた産地だからこそ出来る工程なんだとか。
そして毛焼き。
摂氏800度にもなるローラーの上で生地の表面を焼きます。
畝から出ている余分な綿をなくし、綺麗な山にします。
これによって美しい光沢が生まれます。
毛焼きは気温や湿度によって左右されやすく、焼き加減によっては大事な光沢が出ない場合もあり、匠の技を要する難しい加工だそうです。
山内さんが選び抜いた繊維の長い糸を使いこの工程を経てできた生地はなんとも素晴らしい色合い・艶・柔らかさ・軽さ・独特なぬめりをもった素晴らしいコーデュロイ生地になっています。
水通しをする前の生地、毛焼きをする前の生地を見たわけではありませんが、こうして目の前にある生地が自分が今まで触れてきたコーデュロイとはまるで違いますのでとても説得力があります。
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ちなみに日本独自の工程と書きましたが、今では日本国内においてもこの加工を行えるのは一社のみです。
山内が日本産に拘るのは日本の素晴らしい技法を伝え、残す為です。
こうも素晴らしい生地をみると本当に応援したくなりますね。
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この生地を山内さんの素晴らしい仕立てによりシャツにしております。
よりジャストなサイジングとなりましたが着心地の良さは当店でも随一と言える考え抜かれたパターン。
超絶綺麗な縫製をひけらかさずに見せるところは見せ、隠すところは隠すデザイン。
二枚仕立ての袖付けや背中のラインに沿ったヨーク。
付けやすいように足がしっかりとたった手縫いの釦。
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satouのデニムと。
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本当に素晴らしいシャツ。
ずっとずっと大切に着て欲しい1着です。
どうぞ一度袖を通してみてください。
水岡
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