モリスのボタニカル。アケヨスのヘリンボーン。
ドレスシャツの本場南イタリアで習得した技法を用いて、
地元尾州にて尾州で作られた生地を用いてシャツ作りをするAquellos Ojos Verdes BISHU(アケヨス オホス ヴェルデス 尾州)。
今回ご紹介するのは、そんなアケヨスがウィリアム・モリスが描く生き生きとした躍動感を感じるボタニカル柄のような生地を作りたい、という試みから生まれたスペシャルなアイテムになります。
ウィリアム・モリス
1800年代後半に活躍した現代まで続く『モダン・デザイン』に多大なる影響を与えた方です。
私が彼について知っていたのは『アーツ・アンド・クラフツ運動』くらいでしょうか。
産業革命直後、当時イギリスの市場で出回っていた時間も手間もかけずに次々と生み出される製品たち。
「安かろう悪かろう」の大量生産されたものに埋め尽くされた状況を案じ、なされたのがこの運動。
モリスは”モリス商会”を立ち上げ、手仕事の復興を目指し、手と時間をかけた美的にも品質的にも優れたインテリア製品を作り出していました。
そんなウィリアム・モリスのデザインする多くの製品に描かれるのは、ボタニカル柄です。
Aquellos Ojos Verdes BISHU / Herringbone "MORRIS" Sleeping shirt
size : 02 , 03 , 04
material: Cotton 41% Wool 25% Linen 20% Ramie 14%
price : ¥44,000(in tax)
Aquellos Ojos Verdes BISHU / Herringbone "MORRIS" Band collar long shirt
size : 02 , 03 , 04
material: Cotton 41% Wool 25% Linen 20% Ramie 14%
price : ¥49,500(in tax)
Herringbone”MORRIS”
綿スラブ糸を経緯ともに使用し立体的な表情を与え、ウール・コットン・リネンそれぞれのTOPカラーを経緯に使うことにより多彩な色表現にもなっております。
経糸、緯糸ともに糸を特別に撚り合わせて不規則な綾組織で深みのある生地に。
4素材、5色、6種類の糸を使用したヘリンボーン生地です。
ウィリアム・モリスのデザインを職人が手作業で製品として送り出したように、アケヨスの表現を織機屋さんが形にします。
過程の話はわからなくても、完成したこの生地の凄さはわかります。
私が一目惚れした多彩な色彩と立体感。
一枚で主役になれるパワー。
コンセプトをまさに表した立体感と温かみ、深みを感じさせる生地です。
そんな生地をさらに手作業の職人技が盛り込まれたシャツに仕立て上げます。
まずはブランドを代表するスリーピングシャツ。
スリーピングシャツというミリタリーアイテムをエレガントに作ったら…というコンセプトのアケヨスらしいアイテムです。
寝巻きとして使われていたスリーピングシャツですので元々リラックスしたシルエットですが、本格ドレスシャツの仕立てにより、より快適な着心地と美しい佇まいを両立しています。
とても強い柄ですのでこのシンプルなデザインがかなり親和性があります。
一枚で着て主役に、アウターを羽織っても十分な存在感を放ってくれます。
普段スリーピングシャツはサイズ2を着ますが、この生地はこれまでに比べて縦に落ちるような生地ではないためか、サイズアップしても気になりません。
冬を見越して薄いタートルニットなどを中に着込むことを考えればむしろそのほうがいいかもしれません。
上の画像は2回洗濯した洗い晒しの私物です。
着用してできたシワも入りすでにいい表情になってきております。
コットン、ウール、リネン、ラミーとそれぞれの経年変化も楽しみです。
アンティークのリネンシャツをイメージしてパフスリーズのような見え方を意識された袖口。
ボタンを留めないことでよりリラックスしたシルエットにするのもいいですね。
軽やかさを感じるスリットにはいつもの手付けのガゼットが。
使用されているボタンは琵琶湖産の真珠貝から作られた物。
混じり気ある色味から30年以上加工されずに保管されていたヴィンテージ貝…。
その混じり気のある色が最高の色味になったボタンは、丁寧に千鳥掛け手付けされています。
付け根のグリカンもアクセントになっています。
本来補強目的のグリカンも、丁寧に手作業で施されることで美しいディテールとなります。
ちなみに最近髪を伸ばしている関係でよく帽子を被ります。
上はスラックスを合わせてますが、カジュアルに振っても合います。
洗い晒しにカーゴパンツにキャップ。
綺麗に着る時はスチームを当てます。
もう一型はバンドカラーシャツ。
40年代の英国のドレスシャツをベースにつくられたロング丈のバンドカラーシャツです。
柄の強い生地ですのでこちらもシンプルな衿型が非常にマッチしています。
また、深めに入ったスリットはポケットへのアクセスがしやすいだけでなく、横から見たときの美しさが良いです。
このシャツの大好きなところの一つです。
柄が強い分、前を開けてライトアウターのようにして羽織ったときの存在感も非常に強くなっています。
今回は柄に合わせて、袖口もスリーピングシャツと同様の仕様に変更しよりシンプルに。
力強くも美しい佇まいです。
スリーピングシャツも同様ですが、アケヨスでは定番のマニカ・スポスタータと呼ばれる袖の後付け。
先に前身頃と後身頃を縫い合わせたあとに、そこから数センチ前側にずらして袖を縫い合わせています。
これにより腕は自然と前に振っていきます。
脱力して腕をだらんと降ろしていただくとわかると思いますが、腕は真横ではなく少し前側へ行くと思います。
“腕は曲がって捻れている“そんな人体の構造を念頭に置いたこだわりの造りです。
また、縫い代にもこだわりがあります。
肩の方から脇に向かって段々と縫い代が細くなっています。
仕上がりが美しいのと同時に、腕は下におろしていることがほとんどですから下の縫い代が細いことで収まりもいいんですね。
たいへん理にかなっていますが、どうやらかなり縫製泣かせの仕様らしいです。
(柄でかなり分かりづらいので画像は渇愛です…)
先にご紹介したボタンの手付けやグリカンなどの手作業。
着心地と美しさのためにアケヨスが取り入れる技法の数々。
高価である。
だが、かわりに質が高く美しい製品を作る。
それを生活に取り入れることで、生活と芸術を一体化させようというモリスの思想。
それは現在まで様々なものに受け継がれていますが、アケヨスのシャツもそんなことを感じることができるプロダクトになっています。
アケヨスのシャツを着ると背筋が伸びます。
是非、体験ください。
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