曖昧なのが良い事だってある。『未解決事件は終わらせないといけないから』レビュー
こんばんは。みずいろです。
ユニコーンオーバーロード攻略の途中ですが、単発もので１本更新します。
ずっと前から気になっていた『未解決事件は終わらせないといけないから』というゲームが2024/9/19にSwitchにやってきました。
早速遊んでクリアしたので、まだ温かい内に感想を書いておきます。
ネタバレ無し進行で進めつつ、最後だけネタバレあり感想を書く感じで考えてます。
最後までどうぞよろしくお願いします。
1.そもそもどういうゲームなのか？
『未解決事件は終わらせないといけないから』は、記憶のパズルのピースを探して組み替え、未解決事件の謎を解く推理ゲームです。
退職した元警察官・清崎蒼をサポートして、陳述と手がかりを集め、事件の真相を確かめましょう。
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清崎蒼警部の退職から12年後、ある日訪ねてきた若い警官。彼女は清崎が解決できなかった「犀華ちゃん行方不明事件」を終わらせるよう協力を要請してきた。
清崎はバラバラになった記憶のかけらを思い出して再構成するが、明らかとなったのは犀華の周りの全員が嘘つきだったということだけ。
ひょんな事から昔関わった未解決の誘拐事件について、記憶の糸を辿りながら少しずつ思い出していく事になった主人公(＋プレイヤー)。
さすがは元警察官ってことで会話の内容に間違いはないのですが、いつの、誰との会話かがあやふやな状態になってしまっています。
例えば娘さんを拐われてしまった父親との会話の中に『孫が』なんて言葉が混じってたり。これひょっとして父親ではなく娘さんのおばあちゃんとの会話なのでは？？みたいな感じ。
そうやって情報が整理されると、また新しい情報が生まれてきます。時には登場人物が増えたり、「＃公園」「＃未解決事件」といったハッシュタグみたいなもので他の会話情報とリンクしたり。繰り返して行く事で当時は解決できなかった誘拐事件の真実、その輪郭が少しずつ見えてきます。
あーはいはい、言葉遊びの推理ゲームですかね。パズルのピースを合わせていくような。なるほどなるほど。
そう思った方。そんな単純なものではないんです。
どこかで必ず『おかしい…パズルのピース同士はしっかり噛み合ったはずなのに、表に描かれている絵が間違ってる気がする』という違和感が訪れます。
思い込みには気をつけてください。
今まで読み進めてきて、状況が掴めてきたと感じているその認識自体が間違っているのかもしれないので。
この「妙」こそがこのゲームの圧倒的な評価に繋がっていると言えます。
なお本件、当たり前ですが結末を知ってしまうとせっかくの面白さが無になってしまいます。興味がある方はネタバレくらう前に自分の手で体験してください。
公式サイトにも書いてありますが、だいたい3時間くらいで終わります。
1000円未満で濃厚な時間が過ごせますよ。是非、ぜひ。
2.もう少し突っ込んだゲーム概要（微ネタバレ？）
直接的なネタバレではないですが、このゲームに関する情報を少し書いておきます。事件って怖いの？アクション要素あるの？みたいなやつです。
気になる方は今すぐ画面閉じて買って遊んで下さい。クリア後また遊びに来るのをお忘れなく。
・推理ゲー苦手だけど大丈夫？
たぶん大丈夫かと思います。
時間的な制約はないので、どんだけ時間をかけても大丈夫。一歩ずつ進みましょ。ある程度選択肢総当たりで突破できたりもします。
でも整理したり考えたりチマチマ進めるのが性に合わねぇ！！！って方は途中で嫌になっちゃうかも。
・ボリューム
先ほども書きましたが公式では２～３時間。私は3時間半くらい。
読むスピードとか閃き次第。私は結構迷った方だと思う。
個人的なオススメとしては、どこか1日3時間程度しっかり確保して、一気に最後まで走り切るのをオススメします。中断しない方がいいと思う。
・ドット絵がいい感じですね！
いいですよね。ほんのり陰鬱とした雰囲気がたまらんです。
基本は文字を読むゲームです。会話のお供としてドット絵がでてきます。
登場人物たちの表情が豊かに表現されててめっちゃ良いです。絵がヒントになる事もあるかも？
•お値段は？
Switch版は990円です。
私はちょうどコンビニのプリペイドカードキャンペーンで手に入れた1000円分を早速使いました。実質無料。
Steam版は800円かな？環境があるならSteamでいいと思う。携帯機で何回も遊ぶようなゲームでもないし。Steamがもしマウス操作できるなら絶対にそっちの方がいい。
•やり込み要素は？
ないと思います。しっかり読み解いていきましょ。
•エンディングは？
マルチエンディングです。というか公式で２つのエンドって言っちゃってますね。
片方のエンドを迎えた後、その直後から再開できるのでそこから真フラグ回収可能でした。
•翻訳は？
独特な表現がほんの少しあったので、もしかして海外の方の作品かな？と思ったら韓国の方のゲームらしいですね。でもしっかり日本の情景が浮かんでくるレベル。
•残酷表現とかある？
ないです。流血とか心霊とかの要素なし。
文書の読み解きが好きなら小さなお子様にもプレイ頂けるかと。ただ、ちょっとわかりにくいところはあります。
•急なアクション要素、理不尽要素
ないです。
直接的に書かれてないXデーをヒントから計算するところは少し厄介でした。
３．良かったところ、もう少しなところ（微ネタバレ）
クリアしての感想です。直接的な表現は避けようと思います。
・良かったところ
このゲーム、最初から最後まで自分のペースで進める事ができます。まるで良質な小説を読んでいるような体験です。
「会話が表示されては消えていく」とか「ムービーで勝手に話が進む」といった要素が一切ないです。ページをめくるのは自分の指だし、めくられたそのページを読むのも自分のはやさ。内容がわからなかったら少し戻って読み直す事だって可能。（まぁ基本何度も読み直す事になるけども）
自分のペースで進めていくだけに、作品への惹き込まれ感がたまらんです。最後までどういう事？どういう事？？え、自分の想像と全く違うんだけど？？と思いながら進めてました。
ボリューム的にもちょうど良いのかもしれないです。
そうだったのか！！みたいな要素は沢山あれど、世界が一気にひっくり返るような衝撃の事実みたいなのはないです。
でも、それで良いんじゃよと思わせられるシナリオでした。
お値段も手ごろだし、興味がある人は今すぐやった方がいいです。やりましょう。
・イマイチだったところ
個人の感想です。
Switch版、操作性が悪すぎやしませんかね？？
折角よいお話なのに、操作性がちょっと邪魔してくるんですよね。もったいない。
会話ウインドウ→時系列の矢印ボタンとか人物変更ボタン操作→タグ選択
みたいに階層が分かれてて、自分が今どの階層を触っているのかがわかりにくい。スティックである程度早く移動できるけど、顔ボタンでボタン押したらそのまま人物変更ができるみたいな機能があったらよいと思いました。
Steam版だとマウスで直接いけるのかな？だとしたら絶対そっちの方がいい。
あと会話の中のタグを選択したら「青い会話枠」「黄色い鍵枠」「ピンクの謎解き枠」の3つがピンピンピーンとリンクするじゃないですか。その後に決定ボタンを押すと、最後にハイライトした枠(上の例だとピンク)にカーソルがあっちゃうんですよね。で、まだ今の情報だとわからないとか言われて終わる。
鍵が無いと触れない黄色とか解決できないピンクより、その場ですぐにリンクできる青枠を優先して繋いでくれるとめちゃ親切と思いましたね。繋げられるのに繋いでない情報が残ってて、次どうしたら・・・？って進行が止まってた時間があるので。
あとはシナリオ。めちゃ良かったです。
ただ正直に言います。なんというかちょっと期待しすぎてハードルめちゃあげてしまってました。。
私、今ではゲームばっかりですが、昔は小説とか読んでたんです。好きなジャンルは推理小説なんです。
おわかりですかね。もっと酷い事件を想像してました。はい。
その想像よりはるかにはるかに優しい世界だった。
この読ませる手法はとても良かったので、もう少し酷い事件を推理していくようなゲームが出てきたら嬉しいですね。別ゲーの名前出しちゃいますが、パラノマサイトみたいなやつと相性良いかも。
４．おわりに
という事で、いかがでしたでしょうか。
『未解決事件は終わらせないといけないから』
未プレイの方、チャンスですよ！なんと今すぐこの体験に触れる事ができます！
興味を持たれた方、是非トライしてみてください！
こんな感じでレビューを終わります。ありがとうございましたー！！
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５．ちょっとだけネタバレ感想！！
少しだけ書いちゃいますね。
未プレイの方は絶対見ないでください。
思った事をそのまま垂れ流しますのでまとまってないですがよろしくお願いします。
文字だけだと誰から絞り出された言葉なのか、その背景なんてわからないですよね。
最初に開示されている「未解決事件のままにしといて・・・」という言葉。もうこの1番最初のヒントからミスリードというかミスディレクションというか。まごうことなき父の言葉だとずっと思ってました。メインキャストとして捉えていた一番左の父は、じつはメインではなかったんだなぁ。
奥さんの会話ウィンドウの日付がおかしくない？？間違ってない？？とか旦那さんも奥さんも結婚して離婚して再婚して連れ子がいて離婚して忙しすぎない？？節操なさすぎじゃない？？昼ドラじゃないんだからとか思ってました。少し進めると、あれもしかしてあなた死んでない？？幽霊・・・？とかも。（生きてた
鍵をどこから使うかで驚きポイントが始めに来たり最後に来たり、個人差が出てくるんだろうなぁと思いました。
私は最後に「リスト」を開錠したので、そこでようやく想像が真実として見れたんです。名前がねぇ…良くなかったんだねぇ…
最初はいわゆる替え玉事件で、それぞれ幸せに暮らしてるからそっとしておいてとか、毒親から避難してるから、とかそういう感じかな？と想像してましたが、それより重たかったですね。お母さんの笑い泣きのドット絵が胸をギュッとしめつけてくる。
真エンディングはちょっとすぐ理解できなかったけど、なるほどねと思いました。ようやく受け入れたって事かなと。
ちょっと上にも書きましたが、本作はきれいにまとまっているとは言え、もう一つ驚きの展開があっても良かったかなと思います。
一旦クリアして綺麗に並べ終えたはずのピースが、実は1か所入れ替えてもつじつまが合ってしまい、全然違う話になるとかそういうやつ。
すいません私欲張りなんですよ。この世界にもう少ししがみついてたいんです。3時間でお別れは寂し過ぎる。
ほんと操作性がイマイチすぎてノイズが酷かったので改善出来たら嬉しいっす。
そんな感じです。
一切のネタバレなく遊べたのはとても良かった。良い時間を過ごせました。
たまには本でも読むかなぁ～
おしまい
※どこかで表現とか直すかもです